トランプ大統領 「”有意義”なバックグランドチェック」呼びかけ-銃乱射事件受け

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9日、ニューヨークのファンドレイジングイベントに向かうためにホワイトハウスを後にしたトランプ大統領は、記者団に対し、銃購入に関するバックグランドチェック(身元調査)の強化を支持するとともに、議会の合意に関して楽観的な見通しを語った。

大統領は「率直に言って、我々はインテリジェントなバックグランドチェックが必要だ。これは、NRAや共和党、民主党も異論がない」と語った。続けて、上院の共和党トップのミッチ・マコーネル議員と会話をしたことを明かし、「彼は全体的に乗り気だ。彼は会話を待っていたと言ったんだ」と述べた。

さらに、ナンシー・ペロシ下院議長とチャック・シューマー民主党上院院内総務とも「すばらしい会談をした」と語った。

両党の合意について「時間が経過した。私は変わっていないと思うが、上院が変わり、下院の人々も変化した。」「我々は多くのことで成功を成したから、私は上院と下院に大きな影響力を持っていると思う。…真に有意義なバックグランド・チェックになると思う。我々は、精神障がいや病気を抱えた人に銃を持って欲しくない」と語った。

会見では「インテリジェント・バックグランドチェック」や「有意義なバックグランド・チェック」といった言葉を複数回にわたって強調したが、具体的な内容については言及しなかった。民主党が多数の下院では、今年2月、銃購入前の犯罪歴や精神障害などの履歴調査をほぼすべての取引に義務付ける法案「ユニバーサル・バックグランド・チェック」を可決した。ミッチ・マコーネル議員は、これまで上院での採決を否定してきたが、昨日出演したラジオで、議会が再開する9月以降にバック・グラウンドチェックとレッドフラッグ法を検討する意向を語っていた。

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また大統領は、以前と環境が異なるとして、新たな規制の成立について楽観的な見解を示したが、具体的にどのように環境が変化しているのか、深く語らなかった。

全米ライフル協(NRA)について「私はすばらしい関係を築いている。彼らは初期の頃から私を支持してきた。我々は素晴らしい決断をして、カバノー判事とゴーセッチ判事がいるのだ。彼らは修正第2条について強い考えを持っている。」と語った。

良好な関係をアピールした大統領だが、NRAのCEOのウェイン・ ラピエール(Wayne LaPierre)氏は昨日、法案について「エルパソとデイトンの恐ろしい悲劇を阻止することはできないだろう。さらに良くないのは、これらは数百万のアメリカの良民たちの安全を損ない、自分たちと愛するものを守ることを難しくするのだ」と反対する意向を鮮明にしている。