要注意、首都ワシントンでカナダグース狙った「追いはぎ」事件が多発

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米国の首都ワシントンDCで、高級ブランド「カナダグース」のジャケットやコートを着た人を狙った追いはぎ事件が相次いでおり、捜査当局が住民や旅行者に警戒を呼びかけている。

「カナダグース強盗」の発生件数は、過去2カ月間で、5件にのぼっている。直近では5日午後1時半ごろ、ニューヨーク市から息子に会いに訪れていた夫婦が、デュポンサークル付近を歩いていた際、銃を突きつけられ、ジャケットを奪われた。

妻のシェイラ・カウフマンさんは、NBCワシントンの取材に対し、「突然誰かから、ジャケットをよこせ!」と繰り返し要求されたと説明。最初は「これ冗談?と思った」と振り返った。男が銃を振り回したため、ジャケットを脱いで差し出した。夫のジュリアンさんも、男が「5、4」とカウントダウンをし始めたため要求に従った。「私はサウスブロンクス出身の弁護士で、荒々しい地域に住んでいるため、十分に備えができていると思っていた」と語った。夫妻にけがはなかったという。

地元警察は、容疑者の映った監視カメラの映像を公開し、住民に情報提供を呼びかけている。

1日には、ジョージ・ワシントン大学のフォギーボトムキャンパス付近で2件のおいはぎ事件が発生している。大学側は、武器を突きつけられ、ジャケットを奪われた被害者もいるとして、警戒するよう呼びかけた。

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先月24日には、ハワード大学の学生が通学途中に、3人の容疑者に取り囲まれた。拒否すると、暴行されジャケットを奪われたという。

警察は住民に対し、犯人に「逆らわないよう」求めている。パトリック・ロフタス警部補は「所持品はあなたの命ほどの価値はない。それらは放棄し、その人物に関する詳細を把握するよう努めてほしい。そして119番に通報するように」と呼びかけた。

カナダグースのジャケットは、米国での販売価格は数百ドルから1,800ドルで、ワシントン以外でも強盗の標的とされている。先月30日、シカゴのマグニフィセントマイル店で、強盗が店舗に押し入り、大量の商品が奪われる事件があった。