容疑者逮捕:シリアルキラーが虚偽自白した38年前の未解決殺人事件

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1983年にテキサス州コンローにある雑木林で女性が変死体で発見された事件で、モンゴメリー郡の保安官事務所は21日、トーマス・エルヴィン・ダーネル(Thomas Elvin Darnell)容疑者(75)を逮捕したと発表した。

発表によると、1983年3月、パトロール中の保安官補が、雑木林で起きた火災を調査した際、火のついた白人女性の遺体が発見された。検視の結果、女性は暴行され、絞殺されたことが判明。女性の体からは不明な男性のDNAの痕跡が発見された。

遺体の身元が判明したのは3年後だった。FBIは指紋を元に、殺害されたのは行方不明になっていたヒューストン在住のローラ・マリー・パーチェースさんと特定した。

当時、シリアルキラーを自称するヘンリー・リー・ルーカスが、遺体の身元が判明する前から犯行を自供し、有罪となった。しかし、保安官事務所のコールドケース部隊は、2007年にDNAの再検査が行われた後、ルーカスと仲間のオーティス・エルウッド・トゥールは犯人でないとした。

2019年10月に、捜査官が家系検査のためにDNA鑑定に送ったところ、ダーネル容疑者が真犯人の可能性が浮上した。これを受け、コールドケース部隊は3月、カンザスシティに出向き、ダーネル容疑者のDNAサンプルを採取。不明だった男性のDNAプロファイルと一致したという。

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ルーカスが自供した殺人事件は、600件にまで膨らんだ。11人の殺人で有罪判決を受け、死刑を宣告されたが、1998年に終身刑に減刑された。2001年に自然死している。これまでに200件が、うその自白であったことが判明しているという。