ポセイドンとは?「放射能津波」を起こすロシアの終末兵器

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ロシアの終末兵器と噂される原子力核魚雷を搭載するとみられる原子力潜水艦「ベルゴロド」が北極圏から姿を消したという。

FOXニュースがイタリア紙の報道をもとに伝えたところによると、NATOは加盟国に対して、同艦が7月以来活動していた白海にある基地から移動したと報告した。当局者はこの中で、ロシアが原子核魚雷「ポセイドン」システムのテストを計画している可能性があると警告したという。

情報の正確性については不明。ロシア大統領府のペスコフ報道官は、ロシアは西側の「核のレトリック」に加わらないと暗に否定したほか、ロイター通信は4日、同盟国の当局者が、NATOからの警告はないと話したと伝えている。

ポセイドンとは?

FOXによると、ベルゴロドは全長182メートルの世界最大級の原子力潜水艦で、「超兵器」を開発、運用することを目的としたプーチン大統領のトップシークレットのプロジェクトの一環として、今年7月にロシア海軍に引き渡された。

3日時点でロケーションが特定されていないが、ロシアの潜水艦は世界最高のステルス能力を備えていることから、驚くことではないという。かつて、長距離巡航ミサイルを積んだロシア潜水艦が、米国の海域で検出されずに活動したこともあったという。

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軍事専門家H I サットン氏は、ベルゴロドは主に2つの役割を担う可能性があると説明している。

1つは、深海で「特別任務」に従事する小型の原子力潜水艦を運ぶ母船としての機能で、NATOはこれら潜水艦が西側諸国を結ぶ海底インターネットケーブルに作用を及ぼすのではないかと警戒している。

2つ目は核攻撃および抑止としての役目で、このためにベルゴロドは、ポセイドン魚雷6発を搭載するという。ポセイドンは、大陸間を原子力で進む自律型原子力魚雷で、他国に類をみない新型兵器だという。

ポセイドンの全長は20メートルを超え、事実上、距離の制約なしに核攻撃を加えることが可能な巨大水中ドローンと考えられる。推進1,000メートルを速力約70ノットで進むことが可能とみられている。大陸間弾道ミサイルに比べると非常に遅く、攻撃目標は海上、またはニューヨークやロサンゼルスなどの沿岸に制限されるが、既存の兵器では止めることが不可能だという。

ロシアメディアは、ポセイドンは最大で100メガトン級の破壊力の核弾頭を積むことが可能だと説明。イギリス沿岸で爆発すると、最大500mの高さの巨大津波を起こし、ブリテン諸島を「放射能砂漠」に化すと述べるなど、威力を誇示している。

サットン氏は、核抑止の役割では船体が検出されずに危害を受けないことが要求されることから、2つのミッションは相互矛盾しており、どちらが優先されるかは不明だと指摘している。

特別任務の場合、ベルゴロドは当初、ロシャリク(AS-31) と呼ばれる潜水艦を運搬することを想定していると見られていた。ただし、同艦が2019年に事故を起こした後、カシャロット級潜水艦AS-15が、ベルゴロドに適合するよう改造されているとの情報が流れた。AS-15は就役30年を超えるが、チタン製の船体は良好な状態を保っているとみられるという。

なおポセイドンについて、戦略情報専門家のレベカ・コフラー氏はFOXニュースに、実用化は2027年までかかると考えられるが、プーチン氏はNATOを脅かす手段として試験する可能性があると話した。

プーチン氏は先月21日のテレビ演説で、核攻撃も辞さない姿勢を示し、「ハッタリではない」と強調していた。