ロシア大使、政府内分裂を示唆。戦争やめたい者も

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ウクライナ侵攻が計画通りに進んでいないことから、ロシア政府内では意見の対立が生じているという。ニューヨークポスト紙が、国営放送に出演したロシアのアナトリー・アントノフ駐米大使の発言を元に報じた

アントノフ氏は、政府内の有力者の一部が、ウクライナ侵攻を断念しようとしていることを、示唆したという。自身はその1人ではないとしたものの、ある人物は、軍隊を撤退させ「悔い改めたい」と考えていると話した。

また、米側が紛争を止めるため、ロシアに対して、極秘に、軍隊の撤退を含めた交渉条件を提案しているとも明かした。アントノフ氏によると、提示された条件は3つで「特別軍事作戦の停止、軍隊を2月24日以前の場所に撤退させること、戦争への悔恨」だという。

これらの条件について、アントノフ氏は「少なくともここで働いているロシアの外交官は、そのような降伏はしない。決して!」「最高司令官が定めた全てのタスクを完全に遂行する」と交渉に応じない姿勢を強調した。

なおNATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、先日行われたNATO外相会議の中で、ロシアはキーウ陥落に失敗し、第2の都市ハルキウから撤退を始め、ドンバスでの攻撃は「行き詰まっている」と指摘。侵攻は「ロシア政府の計画通りに進んでいない」「戦略的目標を達成していない」としている。

BBCによると、英国防省は、ロシア軍は2月24日の侵攻開始後、地上戦闘部隊の3分の1を失ったと分析している。

15日は、フィンランドとスウェーデンの北欧2国がNATOへの加盟申請を表明した。同局は、侵略に失敗したことに加え、NATOの拡大に直面するという、代償を払わされる可能性が高いと伝えている。