バイデン大統領、2億人が視聴するスーパーボウルのインタビュー辞退したワケ

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NFLの頂点を決める「スーパーボウル」は、国民の半数近くが視聴する全米最大のスポーツイベント。試合を中継するテレビ局では毎年、試合前に大統領のインタビューを放送するのが慣わしとなっているが、バイデン氏は昨年に引き続き、今年も出演を見送った。

昨年は保守系のFOXでオンエアされたが、今年はCBSが放送する。バイデン氏が出演しない理由に関してロイターは、ホワイトハウス関係者の話として「CBSがロングバージョンではなく、短いクリップを放送しようとしたため辞退した」と伝えている。

今年は、カンザスシティ・チーフスとサンフランシスコ・フォーティナイナーズが激突する。チケット料金の平均価格は、過去最高の8,600ドル(約130万円)まで上昇した。人気歌手テイラー・スウィフトが交際相手のトラヴィス・ケルシー(チーフス)を応援するため、ラスベガスのスタジアムを訪れることも期待されており、テレビの視聴者数は史上最多の2億500万人を見込んでいる。

失敗恐れたか?

バイデン陣営は、2億人が見守るなか、言い間違いなどの失態をおかすことはできないと考えた可能性がある。

民主党のストラテジスト、ジェームズ・カーヴィル氏はCNNのインタビューで、全国民が注目するイベントで、選挙の年に無料で宣伝を行う絶好の機会だと指摘。バイデン氏がインタビューを引き受けなかったのは、「自分への信頼が乏しいことの証しのようなもの。そう理解する以外に考えられない」と陣営の自信のなさだと指摘した。

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先日公表された機密文書の持ち出し問題に関する調査報告書では、バイデン氏の記憶力の悪化が指摘された。最近の会見では、ヨーロッパの首脳やエジプトの大統領を言い間違えたり、「ハマス」の名前を思い出すのに苦労したりすることもあった。

なおライバル候補のトランプ氏は大統領時代の2018年、NBCでの試合前インタビューを断っているが、今回はやる気満々のようだ。

5日、自身のSNS「Truth Social」を更新し、「悪徳ジョー・バイデンは、文章をうまく話せない。私は喜んで代理を引き受けるぞ。きっと視聴率はゴールドになる!」と自信を見せた。