9月3日の議会で、ルイジアナ州選出のジョン・ケネディ上院議員が放った一言が、ネットをざわつかせた。
「これは映画『エイリアン』の写真だ。海外から送られてきた冷凍エビを生で食べたら、こうなるかもしれない。なぜかって? そのエビは放射能入りだからだ」
議場にエイリアンのスチール写真を掲げながらのパフォーマンス。まるでコメディ番組のようだが、取り上げたのは実際の問題だ。米食品医薬品局(FDA)は先月、インドネシアから輸入されたウォルマート向けの冷凍エビを検査したところ、人工放射性物質セシウム137が検出されたと発表した。リコールはウォルマートにとどまらず、クローガー、サウスウィンズフーズ、アクアスターなど、自社ブランドで同社のエビを販売する複数企業に広がっている。
ケネディ議員は「輸入シーフードの検査率は米国ではわずか1〜2%。イギリスでは50%だ」と政府に強く改善を要求。しかし、肝心の主張よりも“エイリアン演出”ばかりが話題になった。
SNSでは、
「アメリカはもう真剣な国じゃない」
「毎日が国家的な恥」
「これサウスパークのエピソードだろ」
「ケネディ、もうエビ食べたんじゃない? 半分エイリアンみたいだ」
とツッコミの嵐。
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ちなみに、FDAが検出した濃度は68 Bq/kgで、介入基準1200 Bq/kgの20分の1以下。すぐに健康被害が出る水準ではないが、長期的に食べ続ければリスクが積み重なる可能性は否定できないという。
それにしても、議場でエイリアンの写真を掲げる姿は異様。だが背景には、MAGA票田を意識し、議員たちが「よりエクストリームな演出」で存在感を競い合わざるを得ない現実があるのかもしれない。