プラダ 来春より毛皮製品を中止へ

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イタリアのラグジュアリーブランド、プラダ(Prada)は、2020年の春夏ウィメンズコレクションより、毛皮を使用したデザインや商品の販売を中止すると発表した。プラダのほか、ミュウ・ミュウ(Miu Miu)、チャーチズ(Church’s)、カー・シュー(Car Shoe)でも同様に中止される。

CNNによると、「毛皮に反対する国際連盟」(Fur Free Alliance,FFA)は、2018年からプラダに毛皮製品の中止を求めていた。連盟には40カ国の50以上の動物保護団体が参加している。
プラダは決定が団体への協力の結果だと発表している。

ヘッドデザイナーのミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)氏は声明で「プラダグループは、革新及び社会的責任に取り組んでおり、毛皮の不使用に関しては、それらの延長線上にある。」と述べ「エシカルな製品に対する需要に応えながら、革新的な素材にフォーカスすることで、我々は創造性のあるデザインの新たな境界線を探ることができる。」と方針を述べた。
中止は毛皮に限定され、革製品等の販売は継続するとCNNに語った。

米国の動物愛護団体(The Humane Society of the United States,HSUS)のファッション部門長PJスミス(PJ Smith)氏は、「プラダグループがファーフリーを発表したことにより、ファッション業界で最も著名なブランドの一つが、動物愛護及び次世代を革新するリーダーとなった。」と述べた。

FFAのジョン・ヴィンディング(Joh Vinding)会長は、消費者の動物に対する感じ方は変化しているとし、その変化に対応したファー・フリーブランドのリストに加わったとプラダの決定を賞賛した。

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PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)もプラダの決定を歓迎する一方、シャネルのように、ワニ、トカゲ、スネークスキンなどのエキゾチック動物のレザー使用の中止を求めた。

これまでにバーバリー、アルマーニ、ベルサーチ、グッチ、シャネル、コーチ、ダナキャラン、マイケルコース、ジミーチュー、ダイアンフォンファステンバーグ、ボッテガヴェネタなどが毛皮の使用中止を表明した。

HSUSによると、フェンディ、マックスマーラ、セリーヌ、ヴァレンティノ、サンローラン、ドルチェ&ガッバーナは英国で毛皮製品を販売している。

ニューヨーク市でも毛皮の販売禁止法案が提出されているが、地元コミュニティーの反対を巡って意見が対立している。