ミレニアル世代で同性愛公表のピート市長 大統領選挙キャンペーン開始

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1月に2020年米大統領選の民主党の候補者指名争いに名乗りを上げた、米中西部インディアナ州サウスベンド(South Bend)市のピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)市長(37)は14日、選挙キャンペーンをスタートした。

ブティジェッジ氏は、「新たなアメリカの春」(a new American spring)を掲げ、自由、安全、民主主義の原理原則を中心にキャンペーンを戦うと表明。
ブティジェッジ氏が勝利した場合、史上最年少かつ同性愛を公表した初めての大統領となる。

ピート・ブティジェッジ氏とは

サウスベンド生まれのブティジェッジ氏は、ハーバード大学と英オックスフォード大学で学位を取得している。
オックスフォード大学では、エリート学生に与えられるローズ奨学金を得ており、フランス語やスペイン語、イタリア語など8ヶ国語以上を話すことができるという。卒業後は、マッキンゼーに就職した。

ブティジェッジ氏は29歳で、人口10万人のサウスベンド市の史上最年少の市長となった。在職中の2014年、アフガニスタンで従軍した。2015年に地元紙サウスベンドトリビューンの論説で、同性愛者であることを公表。昨年教師のチェイスン・グリーズマン(Chasten Glezman)氏と結婚している。

1月23日に出馬表明して以来、注目度は確実に増している。セントアンセルムカレッジ(Saint Anselm College)の世論調査によると、2月以来、有権者による好感度は30ポイント上昇した。
また2019年四半期終了時点で700万ドルの寄付金が集まっている。

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「”アメリカを再び偉大に(MAGA)”とは異なる話をするためここに来た。」とし、「アメリカの偉大さやアメリカの価値観を強く信じる」と語った。気候変動に関しては「死活問題」であると述べ、「白人至上主義に直面している今、我々の安全を守り続ける。」と主張した。

「中西部のミレニアル市長が大統領戦に出馬することは、少し思い切った行為以上だ。」としながらも、「我々は、個々が行動を求められる時代に生きている。現在の我々の国を変える力は、構造的である。今回は、選挙に勝つことだけでなく、時代に勝つ事だ。」と呼び掛けた。