アカデミー賞作品賞『オッペンハイマー』孫たちの感想は?

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10日、ロサンゼルスで開催された第96回アカデミー賞授賞式で、昨年夏に米国で公開された『オッペンハイマー』(Oppenheimer)が作品賞および監督賞、主演男優賞など7部門を受賞した。

同作では、米国の原爆開発プロジェクト「マンハッタン計画」を主導した物理学者ロバート・オッペンハイマー博士の半生が描かれている。日本では3月29日に公開される。

授賞式に先駆け、ネバダ州ラスベガスにある「原子力博物館」(Atomic Museum)のロブ・マッコイCEOは、オッペンハイマー氏の2人の孫が映画に抱いていた感想についてNBCサンディエゴに語った

同館では、「マンハッタン計画」のトリニティ実験で使用されたガジェットの実物大のレプリカが展示されている。

マッコイ氏によると、同館の特別イベントに参加した孫のドロシー・オッペンハイマー・ヴァンダーフォード氏とチャールズ・オッペンハイマー氏は、映画について「ある程度、正確」と評価しており、「素晴らしい作品」だと感じているという。

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チャールズ氏は制作過程にも関与しており、撮影現場を訪れ、クリストファー・ノーラン監督と何度も会話を交わしていた。

Todayによると、ドロシー氏はテクニカルライターでネバダ州にある核実験施設に勤務している。チャールズ氏はソフトウェアの仕事に携わると同時に、原子力に関する論説を執筆するなどしている。

マッコイ氏はまた、公開後に博物館への来館者数が増加していると明かした。訪問者の平均年齢が「急激に」下がったといい、「トリニティ実験やオッペンハイマー、核時代についてもっと学びたいと思っている20代や30代の人々にギャラリーで会うことができるのは心温まる」と語った。さらに「われわれは教室でこのようなことを教えていない」とも指摘し、「教えるのは、この施設の責務でもある」と加えた。

『オッペンハイマー』第65回アカデミー賞受賞一覧

  • 作品賞
  • 監督賞:クリストファー・ノーラン
  • 主演男優賞:キリアン・マーフィ
  • 助演俳優賞:ロバート・ダウニー・ジュニア
  • 撮影賞
  • 編集賞
  • 作曲賞