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NY市、ホームレスのホテル滞在に住民猛反対。市は方針転換へ

ニューヨーク市のホームレス・サービス局(DHS)は8日、住民からの苦情を受け、アッパーウエストサイドにあるホテル「ザ・ルーサーン」(the Lucerne)と、クイーンズのホテルに滞在中のホームレスを転居させると発表した。

市は、新型コロナウイルスの感染防止対策として、ソーシャル・ディスタンスが困難なドミトリー形式のシェルターにいた9,500人のホームレスをホテルへと移動させた。
アッパーウエストサイドでは7月より、ルーサーンやベレクレア(Belleclaire)などに約300人のホームレスが滞在している。

DHSは、市が借り上げた60カ所以上の商用ホテルの使用は「一時的なものだ」と述べ、すでに転居を開始していることを明らかにした。ホームレスは、ソーシャル・ディスタンスが可能な個室付きシェルターへと移動するという。

住民は猛反対。訴訟を示唆

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ニューヨークポスト紙は8月、ホームレスが公共の場で薬物摂取や自慰行為、排泄のほか、売店から物を盗んだり、通行人からお金をせびったりするなどの嫌がらせを行っていると報じた。ホームレスの中には、20人近くの性犯罪者が含まれていることも判明。住民からは、安全性への懸念が高まっていた。

Facebookのグループ(Upper West Siders for Safer Streets)では、1万5000人以上のメンバーが参加し、ホームレスによる迷惑行為の写真や情報が多数共有されたという。
また非営利団体のウエスト・サイド・コミュニティ・オーガニゼーションは、住民の生活の質を損なったとして、元副市長の弁護士を雇い、市に対する訴訟を辞さない構えを見せていた。

一方でこれらの活動が、人種差別的だとして反発する住民もいた。ニューヨークタイムズによると、約8万人のホームレスの大半は、黒人およびヒスパニックだという。
地元テレビ局PIX11によると、GoFundMeで募られた10万ドル(1,050万円)以上の訴訟費用に関して、「ホームレスの生活再建費用に充てるべきだ」という声も上がった。

タイムズは、今回の住民の反応について「ニューヨークそして国内で屈指のリベラルな居住地の一つとしての評判を持つ、ほとんどが白人である住民の価値観が試された」と報じた

ホームレスを擁護する非営利団体リーガル・エイド・ソサエティは、ホームレスをホテルから安全性の確保されていない施設に移動させる場合、市を提訴すると主張していた。同団体は、今回の市の決定について、引き続き監督すると発表した。

同地区を代表するヘレン・ローゼンタール(Helen Rosenthal)市議会議員は、住民らが理由に挙げた生活環境の悪化については、既に市が対応していたと主張。「提訴される恐れがあるということで、市の決定が覆ったのであれば、非常に悲しい日である。–優秀な弁護士を雇える一部の団体だけが、思い通りにできるということか?」と疑問を投げかけた。

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