NYタイムズ紙他、複数の地元メディアの報道によると、ニューヨーク市公認で、観光事業のマーケティングを手がける「NYC & Company」が、2017年の海外からニューヨークへの観光客の予想人数を発表。2008年以来初めて減少する予想となっていることがわかった。

2017年の海外からの観光客の予想人数は1240万人で、2016年と比較すると30万人減少することとなる。同社によると、海外からの観光客一人当たりが平均で2000ドルを消費する計算で、経済に与える影響は総額で6億ドルのマイナスとなる。
NYタイムズ紙のインタビューによると、同社CEO、Fred Dixon氏は「トランプ大統領の発言や行動が、観光客が抱くアメリカのホスピタリティに対する感じ方を変えてしまっている」と語り、新政権による移民制限などの政策が、減少の原因となっていることを示唆した。

一方で、アメリカ国内からニューヨークを訪れる観光客数は増加を予想。2017年度は国内外合わせて、昨年度よりも100万人多い、6170万人を見込んでいる。

NYC & Companyは、3月より、海外からの旅行者を呼び込むために、数百万ドルをかけたキャンペーンを計画。キャンペーンは「New York City — Welcoming the World」と題し、イギリス、メキシコ、ドイツやスペインを対象に実施する予定だという。