ウィキペディアがおかんむり ノースフェイスのグーグル検索一位獲得キャンペーンとは?

There's no such thing as bad publicity except your own obituary.

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アウトドアブランド大手のノースフェイスは、広告代理店のLeo Burnett Tailor Madeとともに、グーグルのイメージ検索で一位を獲得するキャンペーンを実施した。

キャンペーンは、冒険先として人気のスポットに関し、ウィキペディアに掲載されている画像を、ノースフェイスのアイテムを着用した人物が映る画像に差し替えることで、イメージ検索一位を狙うというもの。

ノースフェイスはプロモーションビデオで、旅に出かける前に、いかに多くの人がグーグルで検索し、表示される検索結果の一位の多くがその旅先に関するウィキペディアのページであるか、我々は気がついたと語り、絶景スポットでブランドが映り込む画像を撮影する様子を紹介。ブラジルのGuarita State ParkやFarol do Mampituba、ペルーのワイナピチュのウィキペディアの画像を差し替え、「最も難しい場所へと到達するために我々は(検索)結果をハックした…..ウィキペディアとコラボレートするだけで、一銭も支払わずに」と述べた。

これに対しウィキペディア側は「このばかげた行為に協力していない」と述べ、「非倫理的な操作」だと非難。また「ウィキペディアへの信頼を利用してノースフェイスが服を売るなら、怒らなければならない。商業目的でコンテンツを掲載することは、世界に中立的で事実に基づいた知識を提供するというウィキペディアのポリシーと目的、ミッションに直接違反する」と怒りをあらわにした。

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ノースフェイスの画像は、ボランティアによってすでに削除、またはロゴを切り取るなどの処置が施されたという。

米アドエイジ誌は、広告代理店は当初からネガティブな反応を予測していたようだとし、このようなスタントの場合、議論を呼んで、注意を引くことが、キャンペーンの目標と戦略になりうると分析している。