オンライン小売店Modcloth ニューヨークに実店舗オープン

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サンフランシスコを拠点とするオンライン小売店モドクロス(Modcloth)は16日、ニューヨーク初の実店舗をソーホーにオープンした。

2002年創業のモドクロスは、アメリカンビンテージ風のデザインや、手頃な価格設定、XXSから4Xまでの幅広いサイズ展開などで知られる。ミレニアル世代の女性を中心に人気が高いブランド。
2017年3月、大手小売店のウォルマート(Walmart)が、子会社のジェット(Jet.com)を通じモドクロスを買収した。買収金額は5,000万ドル(55億円)から7,500万ドル(約83億円)とも言われる。

ショールーム型の「FitShops」

モドクロスSOHO
©mashup NY

ニューヨーク店の特徴は、「フィットショップ」(FitShops)と名付けられたショールームモデル。約185平方メートルの店内には、トレンドの洋服やシューズなど、全サイズのサンプルのみが用意されている。顧客は、タブレットで希望のサイズを選び試着。気に入れば、その場でオーダーすることができる。商品は約1週間で手元に届けられる。
ウォークインもできるが、じっくり相談したい人は、オンラインからスタイリストのアポイントを取ることも可能だ。

モドクロスSOHO
©mashup NY
モドクロスSOHO
©mashup NY

ショールーム型実店舗のコンセプトは、メンズウェアのボノボス(Bonobos)の「ガイドショップ」(Guideshops)が有名だが、モドクロスの実店舗でも、販売員がスタイリストの役割を果たす。
モドクロスのアントニオ・ニエベス(Antonio Nieves)最高経営責任者(CEO)は、ボノボスでCFO兼COOを務めていた。ボノボスもウォルマートによって買収されている。

オンラインからスタートしたモドクロスは、膨大な顧客のデータを保有しており、ニューヨークエリアの売上は米国市場全体の20%を占めるという。同社が行った社内調査では、多くの女性は商品を手に取り、購入前に試着したいと考えていることが分かったと、ニエベス氏はBusinessInsiderに語っている。

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ニューヨークのフィットショップは、オースティンと、サンフランシスコ、ワシントンDCに次ぐ4店舗目。glossyによると、今年中にシカゴやソルトレイクシティ、フィラデルフィアなど19店舗を開設する予定だ。

ノードストロームとも協業

モドクロスは2月9日より、大手百貨店ノードストローム(Nordstrom)とも卸売のパートナーシップを組み、オンラインでの販売を開始した。今後、サンフランシスコやサンアントニオ、セントルイスなど20店舗での販売も開始するという。

相次ぐeコーマース店の出店

ソーホー地区には、シリコンバレー発祥の世界一快適なシューズメーカー「オールバーズ」(Allbirds)や、生産者と販売者を直接つなぐミニマリスト向けアパレル「エバーレーン」(Everlane)、ミレニアルに圧倒的な人気のマットレス「キャスパー」(Casper)、スタイリッシュなアイウェアの「ワービー・パーカー」(Warby Parker)、アマゾンの人気商品を集めた「アマゾン4スター」などオンラインで成功を収めた企業の実店舗出店が相次いでいる。

モドクロスSoHo店
42 Crosby St, New York, NY 10012
www.modcloth.com