女子体操性的虐待事件で禁錮175年の元オリンピックチームドクター、刑務所で「性的接待」させられていると囚人仲間

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米スポーツ界史上最悪の性的虐待事件で、2018年に事実上の終身刑である最高175年の禁錮刑を言い渡された米国体操連盟の元チームドクター、ラリー・ナサール受刑者(60)。他の囚人に性的接待をさせられるなど、生き地獄のような苦しみを味わっているという。警備体制が高度に厳格とされるフロリダ州のコールマン連邦刑務所でナサールと時を共にした受刑者が、ニューヨークポスト紙に明かした

現在はペンシルベニアの刑務所に収監されているトランスジェンダーの受刑者、グレース・ピンソンによると、2021年6月ごろ、ナサールがメキシコ系ギャングの囚人と檻房に入っていく姿を目撃した。この間、ドアが閉められ、窓には覆いがかけられていた。これは性行為もしくは薬物を使用している印だという。

ピンソンは、ナサールに至っては「絶対に薬物のためではない」と説明。「ナサールは生き延びるために、アソコを吸う方が良いと決めたんだ」と語った。同氏の主張によれば、囚人らはナサールを「辱め、貶める」ことで、少女らに犯した罪を「歪んだ方法で代償を払わせている」のだという。

こうした性的接待に加え、身を守ることの引き換えにギャングに毎月数百ドルを支払っていたともいう。

ピンソンは、ナサールが「彼らを必要としなけれな良かったのに」とこぼしていたと明かし、「ある意味、彼らが彼(ナサール)に要求したものは、刺されて殺されるという考えよりも悪かった」と状況を振り返った。

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ただし、これだけでは身の安全は確保できなかったようだ。同刑務所で昨年7月、ナサールが他の受刑者から背中や胸を複数回刺される事件が発生した。

ピンソン自身は2005年、ジョージ・W・ブッシュ元大統領に脅迫状を送りつけたとして、懲役20年の有罪判決を受けたが、この話の信憑性は定かではない。

コールマン刑務所を昨年12月に退職した元刑務官によると、ナサールは一般房よりも安全と考えられている「脱落者」房に収監されていた。同種の監房は「すべてが静か」であり、囚人ならば誰もが入りたいと思うものだといい、元刑務官は、ピンソンの話の信頼性に疑問を呈している。

ナサールの性的虐待の被害者は500人を超えると見られ、これには五輪金メダリスト、アリー・レイズマンさん、ジョーディン・ウィーバーさん、シモーネ・バイルスさん、ガブリエル・ダグラスさん、マッケイラ・マロニーさんらの有名選手も含まれる。

現在はペンシルベニア州のルイスバーグ刑務所に移送されている。同刑務所のホームページでは釈放日を「2068年1月30日」と表示している。