プーチン氏から殺害予告!?ジョンソン元英首相が告白

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英国のボリス・ジョンソン元首相は、プーチン大統領との会談の中で、本気とも冗談ともつかない殺害予告めいた発言があったことを明かした。

英紙ミラーによると、本人がBBCのドキュメンタリーの中で話したもので、昨年2月にウクライナを訪問した後、両首脳間で行われた電話協議中の出来事だったという。

ジョンソン氏は、首相だった2月1日、ロシアが10万の軍隊をウクライナ国境に集結し緊張が高まる中、キーウを訪問。現地で開かれた会見では、侵攻すればロシアにとっても軍事的大惨事になると警告し、ロシアンのつま先がウクライナの領土に踏み入れるならば、他国とともに即座に制裁に踏み切ると発表した。

電話で、ジョンソン氏はプーチン大統領に、エスカレーションは西側によるウクライナ支援の増強を招くだけであり、ロシア国境に、NATOが減るどころか増えることになると忠告したという。

するとプーチン氏は「ボリス、ウクライナがすぐにNATOに加わることはないと言っているが、すぐにというのは、いつのことだ?」と尋ねたといい、これに「近い将来の参加はない。よくわかっているだろう」と答えたと明かした。

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会話中に「ある種の脅し」を受けたと告白。「ボリス、君を傷つけたくないが、でもミサイルがあれば、一分もかからないとか、そんなことを言った」と述べ、続けて「彼がとっていた非常に落ち着いたトーン、超然とした空気は、交渉に引き出そうという私の試みにあしらっていただけだったように思う」と振り返った。

ウォレス英国防省も番組のインタビューに応じており、その中で、2月11日にモスクワを訪れ、ショイグ国防相や、今月特別軍事作戦の統合軍司令官に就任したゲラシモフ参謀総長との会談を振り返った。

ショイグ氏に「彼ら(ウクライナ)は戦うだろう」と告げると、「私の母はウクライナ人で、そんなことはない」と反論したほか、ウクライナを侵略する意図はないとも話したという。

ショイグ氏の態度は、相手が嘘だとわかっている上で、あえて嘘をつくといったもので、自分達の強さを誇示するようなものだったという。「やるつもりがないということが私にとってはやる気の確認であり、かなり冷ややかな、でも直接的な嘘だった」と振り返った。

一方、ゲラシモフ氏は歩きながら「我々が屈辱を味わうことは二度とない。世界4位の軍隊だったが、いまや2位だ、アメリカとわれわれだ」と話したという。