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スペイン拘置所で自殺のマカフィー氏 エプスタインに言及していた

セキュリティソフトの開発者でマカフィー・アソシエイツの創設者、ジョン・マカフィー氏が23日、スペインのバルセロナの拘置施設で死亡しているのが発見された。ニューヨークタイムズなど複数のメディアが伝えた。

同日朝、スペインの裁判所が、脱税捜査に関連して米国へのマカフィー氏の身柄の引き渡しを認めたところだったという。

ロイター通信によると死因は自殺で、マカフィー氏の弁護士は9カ月間の勾留生活の末に、絶望して首吊りをはかったと述べている。

テネシー南部地区の連邦検事局は昨年10月、脱税の罪に問われていたマカフィー氏がスペインで拘束されたと発表した。この時の発表によると、マカフィー氏は2014年から2018年の間、「仮想通貨のプロモート、コンサルティング業務、公演、ドキュメンタリー向けの自分の話の権利の取引」で数百万ドルを稼いだにも関わらず、納税申告をしなかった。さらに不動産やヨットなどの資産を他人名義にすることで、税務当局の取り締まりを回避しようとしていた。

これに対し、マカフィー氏は、数百万ドルの税金を納めているにも関わらず逮捕されたと主張。国税庁の汚職や中央銀行がコントロールする不換紙幣のシステムに異議を唱えるなどしつつ、政治的迫害だとして引き渡しに反発していた。

殺人事件の参考人に

マカフィー氏は2012年、当時ベリーズにあった家から姿を消した。この時、地元警察はマカフィー氏の隣人の死に関して、マカフィー氏本人を重要参考人としていた。この数週間後、政治亡命を求めたグアテマラで不法入国したとして逮捕された。2015年までには米国に戻っており、テネシー州で銃所持や飲酒運転で逮捕された後、2016年に大統領選にリバタリアン党から出馬した。

なお自身が設立したセキュリティソフトビジネスについては、インテルが2011年に買収を完了した。それ以来関与していない。

マカフィー氏はこのほかにも昨年、証券取引委員会から仮想通貨に関連する詐欺で提訴されていた。

マカフィー氏は、逃亡中に知り合った売春婦のジャニスさんと結婚している。ジャニスさんは日曜日にツイッターで「米国当局は、ジョンを刑務所で死なせて、政府機関内の汚職を批判した者の見せしめにすることを決定している。米国で彼が公平な審理を受ける望みはない」と投稿していた。

またマカフィー氏は先月開かれた審問で「スペインの裁判所がこの不正を理解することを願っている」と述べ「米国は私を見せしめにしたいのだ」と話したという。

エプスタインに言及

マカフィー氏は逮捕後の2020年10月15日、ツイッターに「ここに満足している。友達もいる」と投稿。続けて「私がエプスタインのように首を吊ったとしても、私のせいではないことを知っておいてほしい」と述べていた。

少女らを性的人身売買した罪で2019年に起訴されたジェフリー・エプスタインは、同年8月にマンハッタンの勾留施設で自殺をはかり、死亡した。

マカフィー氏は2019年にも、米司法当局の捜査が及んでいることをほのめかしつつ「もし私が自殺をしたのならば、私ではない」などと投稿していた。

死亡報道の直後から、ツイッターでは、ハッシュタグ#McAfeeDidntKillHimself(マカフィーは自殺していない)をつけた、陰謀論めいたツイートが数多く出回っている。

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