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イーロン・マスクを困らせた少年、露オリガルヒの飛行機を標的に

テスラのイーロン・マスク最高経営責任者のプライベートジェットを追跡しマスク氏本人から苦情を受けた少年が、今度はウクライナ侵攻で国際的な非難の的となっているロシアの特権層を標的にした。

著名人らのプライベートジェットを追跡するツイッターアカウントを運営しているジャック・スウィーニーさん(19)。今年1月、マスク氏から直々にメッセージが届き、自分のプライベートジェットの追跡アカウントを削除してほしいと求められたとして、話題を集めた。

ブルームバーグによると、スウィーニーさんはこのほど新たにロシアのオリガルヒ(新興財閥)のプライベートジェットを追跡するアカウント「@RUOligarchJets」を開設。

このアカウントは、ロシア人の富豪や権力者が所有するヘリコプターやプライベートジェットなどを追跡するもので、ロシアで最も裕福とされる、英サッカープレミアリーグ、チェルシーのオーナー、ロマン・アブラモビッチ氏の自家用機も対象だという。ユーザーからのリクエストがあり、アカウントを作成した。

スウィーニーさんはブルームバーグの取材で、「ロシアのオリガルヒたちの自家用機は完全にクレイジーだ。他のプライベートジェットに比べてサイズが非常に大きい」と語った。ロシアの富裕層はエアバスA319やボーイング737といった民間の旅客機を好んでプライベートに使うのだという。

スウィーニーさんが追跡に使用する情報は、アメリカ連邦航空局(FAA)が公開する離着陸情報や「放送型自動従属監視(ADS-B)」から得られるデータなど、一般に入手できるものだという。これらの情報をボットが解析し、自動投稿する仕組みを使い、スウィーニーさんはビル・ゲイツ氏やジェフ・ベゾス氏などを含む15件の自家用機追跡アカウントを運営している。

中でもマスク氏のアカウントは最も人気でフォロワー数は9万7000人を超えるが、これに身の危険を感じたマスク氏は今年1月、5000ドルでアカウントを削除してほしいと申し出た。スウィーニーさんはこれに「5万ドルに上げることはできますか?」と強気に交渉。「学費も払えるし、もしかしたらモデル3も手に入れることができるかもしれない」と加えた。マスク氏は検討してみると答えたまま、連絡が途絶えたという。

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