節税対策?トランプ氏 元妻の遺体「ゴルフコースの墓地」に埋葬

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今月14日に亡くなったトランプ前大統領の元妻イヴァナさん。マンハッタンで執り行われた葬儀の後、トランプ氏が所有するニュージャージー州ベッドミンスターのゴルフクラブにある墓地に埋葬されたと報じられた。

ゴルフクラブにどのような墓地があるのか、ネットで疑問の声が上がっていたが、この度、ニューヨークポスト紙が現地の写真を公開した。

画像には、手入れされた緑地にイヴァナさんの墓地がポツンと写っている。頭側に花束、足元にシンプルなプレート型の墓石が置かれており、そこには名前と生年月日、没年月日が刻まれている。

同紙によると、墓地からは、カントリークラブの広大な敷地を見下ろすことができるという。ティーグラウンドの裏側を下った場所にあり、ゴルファーには見えない。メインのクラブハウスからそう遠くない場所だという。

ワシントンポスト紙は2017年の記事で、トランプ氏は、同ゴルフクラブの敷地内に自分と家族用に10区画、販売用に284区画の墓地を建設するプランを州や地元当局に申請し、承認を得たと報じている。家族用の墓地は1番ホールを見下ろす場所で、提出書類には「トランプ氏は、最もお気に入りの物件であることから、最後の休息の場として、特別に選んだ」と説明されているという。

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販売用の区画については、当初は548区画の計画だったが、行政の規定に沿わないことから約半分に縮小して、再提出したものだった。非営利組織が運営し、メンテナンスや芝刈り、墓掘りの作業はトランプゴルフコース側が行うとされている。

同紙によると、ニュージャージー州での墓地事業は、土地が高いわりに区画が安く売られており、火葬と客を取り合いになっていることから、うまみのないビジネスと考えられている。それでも自称「ビジネスの天才」トランプ氏が進出するのはなぜか。ポスト紙は、おそらく利益ではなく、トランプオーガニゼーションの固定資産税を減らすことだと指摘している。非営利の墓地は、土地に対する税金がかからないのだという。

ネットでも、節税や財産保護の可能性を指摘するコメントが相次いでいる。

デトロイト・フリー・プレスとUSA Todayの記者だというフェーべ・ウォール・ハワード氏はツイッターで「ニュージャージーの州法では、墓地目的の土地は、所得税、売上税、使用税から免除される」と説明。「イヴァナトランプの埋葬地は、大幅な減税をもたらす可能性がある」と投稿した。

さらに別のツイートでは「事業税と相続税も免除対象だ」と加え、「墓地の財産は、債券回収の判決の売却からも免除される」とも指摘した。

このほかに「差し押さえから保護するためだろう」「イヴァナは彼のゴルフコースに非課税のステータスを与えた」といったツイート、浮気をして離婚をしたトランプ氏について「生前のイヴァナを痛めつけて、死んでなお侮辱している」、「思いやりのない詐欺師だわ。イヴァナが取り憑いて彼らを悩ますことを願ってるわ」など、さまざまなコメントが投稿されている。

ちなみに同ゴルフコースでは現在、サウジアラビア政府の支援を受ける「LIVゴルフトーナメント」が開かれているが、会場内各所で、米国大統領の公式紋章が無断使用されていることが発覚。連邦法違反を指摘する声が上がっている。