イスラエル軍のイラン奇襲作戦、『ゲーム・オブ・スローンズ』がヒントに

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Stigura20/shutterstock

13日にイスラエルがイランに対して実行した奇襲作戦は、テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の「レッド・ウェディング」に着想を得て立案されたものだったと、Times of Israelが報じている。

「レッド・ウェディング作戦」では、イラン・イスラム革命防衛隊の空軍司令官アミール・アリ・ハジザデ氏を含む30人超の軍幹部が、テヘランでの一斉空爆によって排除された。イスラエル軍はこの攻撃でイランの司令系統を一時的に麻痺させ、反撃を防ぐことに成功したという。

イスラエル国防軍(IDF)がこの作戦の計画を開始したのは昨年10月。長年の秘密作戦と空軍の新たな攻撃能力を背景に、情報機関と空軍が連携し、イランの「戦略的重心」を分析。制空権の確保を最優先課題として、数千の情報ソースを照合しながら標的リストの作成を進めてきた。

実際の攻撃では、200機以上の空軍機が100以上の標的に向けて330発を超える爆弾を投下。同時にモサドがテヘラン近郊に設置したドローン基地から、イスラエルに向けられていたミサイル発射装置への攻撃が行われた。

排除された幹部らは、地下司令センターで報復作戦の準備を進めていたとされる。イスラエル側はその朝に彼らを一堂に集めるため、偽情報を使った欺瞞作戦も展開していたという。

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ちなみに、『ゲーム・オブ・スローンズ』の「レッド・ウェディング」は、北の王ロブ・スタークが、婚礼の宴席で一族もろとも虐殺される衝撃的なエピソード。スターク家とフレイ家の間の政略結婚の約束を破られたことへの報復として、フレイ家の当主ウォルダー公が仕組んだ。しかし・・・

最終的に、ロブの妹アリアが仇を討ち、フレイ一族を滅亡に追いやる。