ハマスの攻撃計画 イスラエルから米国に共有されなかった

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イスラエルが事前に入手していたとされるハマスの秘密の戦闘計画について、米国情報当局者らはポリティコの取材に、共有された形跡はないと話している。

ニューヨークタイムズは30日、資料や電子メール、インタビューをもとに、イスラエル当局者は、10月7日の攻撃計画を一年以上前に入手していたと報じた。

タイムズによると、イスラエルがコードネーム「エリコの壁」と呼ぶ40ページにおよぶ文書には、攻撃の具体的な内容が逐一記されていた。日時は特定されていないが、攻撃開始時にロケット弾の集中砲火を浴びせ、国境沿いの監視カメラや自動機関銃をドローンで破壊すること、武装集団がパラグライダーやオートバイ、徒歩でイスラエルになだれ込むことなど、ハマスの戦闘員らが10月7日に取った行動は、計画に「驚くべき正確さ」で従ったものだったという。

イスラエル軍の場所や規模、連絡ハブ、その他の機密情報に関わるものもあり、ハマスがいかに入手したのか、イスラエルの情報機関内部でリークされた可能性も排除できない。

文書はイスラエルの軍や情報機関のリーダーらに広く回覧されたが、計画はハマスの能力や野望を超えたものだと判断されたという。

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一方、ポリティコによると、現役または元情報当局者は「エリコの壁」計画は米側に共有されていなかったようだと話した。ある元当局者は米側に知らされなかったことは「非常に問題」と指摘している。

米国の情報機関とモサドは長年にわたり強い情報共有関係を維持している。

ブリンケン国務長官は1日、記者団に「いつ誰が何を知っていたのかを振り返ることも含め、10月7日に何が起こったのかを完全に解明する機会は十分にあるだろう。イスラエルもこの点は明確にしている」と答えた。

米議会の議員らの間では、バイデン政権がイスラエルの情報提供にどの程度依存しているのか、テロ組織の情報収集に関して、イスラエルに大きく依存し続けるべきかについて疑問を呈する声が上がっている。