米で人気のホットソース「シラチャーソース」の本家フイ・フォン・フーズ(Huy Fong Foods)が、原材料不足により、当面の間注文の受付を停止した。

アジア系ニュースサイトNext Sharkが入手した4月19日付けの書簡で、同社は取引先に「唐辛子の品質に影響を与える気象条件によって、深刻な唐辛子不足に直面している」と説明。「われわれの手の及ばない問題であり、この必要不可欠な原料がなければ、われわれの製品はどれも生産が不可能」とした上で、「4月19日以降に受けた注文は、9月6日のレイバーデー後に、注文を受けた順番に出荷する」と通知した。さらに、9月までは注文を受け付けないと明らかにした。

シラチャーソースといえば、アジア料理はもちろん、サンドイッチやサルサに混ぜてタコスにかけて食べるなど、万能調味料としても名高い。中華系ベトナム人で、1970年後半に移民としてカリフォルニアに渡った創業者のデビッド・トラン(David Tran)氏が、ベトナムで自ら生産・販売していたソースを復活させようと、チャイナタウンで売り始めたのがはじまり。フイ・フォンはトラン氏がベトナムを後にする際に乗船した船の名前から取ったものだという。現在は他社ブランドも出回っているが、トラン氏の成功はアメリカンドリームとして語り継がれている。

ちなみにフイ・フォンでは現在、定番「シラチャー」のほか、ガーリック風味の効いた「チリ・ガーリック」、シンプルに唐辛子のピューレだけをつかった「サンバル・オレック」の3種類を製造・販売している。

当サイトの問い合わせにフイ・フォンは、唐辛子不足のために生産・供給に影響が出ているのは事実と回答。一時的に店頭で買えなくなる可能性については否定しなかった。秋の収穫によって生産が通常レベルに回復することを願っていると話した。

フイ・フォンは以前、カリフォルニア州のベンチュラ郡からカーン郡にまたがる1,700エーカーの農場を契約していると伝えられている。カリフォルニア州は現在、記録的な干ばつに見舞われており、先日、州が水の使用に関して厳しい制限を設けたと報じられた。

フイ・フォンのシラチャーは近年、ボトルのデザインを使ったTシャツやアクセサリーがファッション店で販売されるなど、ポップカルチャーの一部にもなっている。今回の知らせを受け、ネットでは「世界の終わりだ😭」と嘆く声も上がっている。