米中間選挙 上院レース重要州の行方は?

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米中間選挙投票日が4日後に迫る中、超党派の選挙分析サイト「クック・ポリティカル・レポート」が連邦上院選の予想を“共和党優勢”に変更した。

The Hillによると、同サイトの編集者、ジェシカ・テイラー氏は、変更の理由について、有権者の関心が妊娠中絶の是非よりも共和党が最重要視する経済やインフレ対策に移っていることなどから、世論が共和党寄りに傾いていると説明している。

上院の議席は現在民主党50(無所属含む)、共和党50。採決で同数となった場合はハリス副大統領が議長として票を投じるため、かろうじて民主党が多数派となっている。テイラー氏は、中間選挙の結果、民主党が多数派を維持するシナリオもあり得るとしたものの、共和党が新たに最大で3議席を獲得する可能性があると分析した。

共和党が追い上げている、または民主党が支持を下げている州として、テイラー氏は、ネバダ州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州を共和党の議席奪還の鍵を握る3州だとした。

ペンシルベニア州は、民主党の現職副知事、ジョン・フェッターマン氏と、共和党はリアリティー番組で人気を博した心臓外科医「ドクター・オズ」ことメフメット・オズ氏とが争う。先月中旬まではわずかにフェッターマン氏がリードしていたが、フェッターマン氏は5月に脳卒中で倒れたことから健康面が懸念されていたうえ、先月のテレビ討論会では質問に対して明確に回答できない場面が目立ち、討論会以降、オズ氏に懐疑的だった共和党寄りの有権者がオズ氏の支持に回る動きが出ている。

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ウィスコンシン州は、現職のロン・ジョンソン上院議員(共和党)に、民主党のマンデラ・バーンズ副知事が挑む。クック・ポリティカル・レポートは同州の選挙戦の動向を“接戦”から“共和党優勢”に変えたが、テイラー氏はこれについて、共和党がバーンズ氏を犯罪対策に弱腰だと徹底的に攻撃したことで、ジョンソン議員に優位な流れになってきたと説明。両者の争いに注目する民主党ストラテジストらも、楽観視できない状況を認めているという。

ネバダ州は、共和党のアダム・ラクサ―ル前州司法長官が現職のキャサリン・コルテス・マスト上院議員に挑むが、テイラー氏の分析によると、共和党の中でも中道寄りのラクサ―ル氏に対し、コルテス・マスト議員は自身の支持率の最高が46%にとどまるなど伸び悩んでいる。

もう一つの接戦州、ジョージア州の選挙戦については、いずれの候補者も過半数にいたらず12月の決選投票にもつれ込んだ場合、共和党に分があるとの見方を示した。同州では、中絶反対を掲げながら過去に交際女性に中絶を迫った疑惑が取り沙汰される元NFL選手のハーシェル・ウォーカー氏(共和党)と、現職のラファエル・ワーノック上院議員(民主党)が接戦を繰り広げている。知事選では、現職のブライアン・ケンプ知事(共和党)が対抗馬のステイシー・エイブラムス氏(民主党)に大差で勝利する見通しがあり、その場合、共和党優勢の波に乗ってウォーカー氏が勝利するかもしれない、と述べた。