アリゾナ州知事選 MAGA候補者がリード、オバマ氏「民主主義の存続」に警戒

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激戦区のアリゾナ州知事選で、共和党のMAGA候補者ケリ・レイク(Kari Lake)氏がリードしていることに、民主党では警戒感が高まっている。

RealClearPoliticsの平均世論調査によると、民主党の対抗馬ケイティ・ホッブズ(Katie Hobbs)州務長官は9月上旬、レイク氏を1ポイント上回っていたが、下旬に逆転。現在はレイク氏が、2.7ポイントリードしている。

「ワンピースを着たトランプ」

レイク氏は、地元メディアFox10のキャスターを20年以上務めた。ガーディアンによると、2020年大統領選では、視聴者にバイデン氏の勝利を伝えるのを躊躇していたという。翌年3月に退職した際「まったく真実だと思えないニュース原稿を読んでいたことに気づいた」と離職理由を語った。その数カ月後、知事選に出馬を表明した。

レイク氏は2008年、ジョン・ケリー氏やオバマ氏に寄付するなど民主党を支持していたが、その後無所属となり、共和党に鞍替えした。

かつては不法滞在者に恩赦を与える法案を支持していたが、現在は移民の入国を「侵略」だと非難し、白人が他の人種に置き代えられる「グレートリプレースメント理論」を主張しているという。同性愛嫌悪の牧師を起用した広告を作成したほか、中絶を「究極の罪」と呼ぶなど、右派の立場を明確にしている。選挙集会では「ドレスを着たトランプと呼んで」と聴衆に訴え、トランプ派をアピールした。

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共和党関係者によると、レイク氏は、トランプ氏の2024年大統領選のランニングメイトに指名される可能性もささやかれているという。

オバマ氏「民主主義は存続しない」

アリゾナ州の上院選では、民主党の現職マーク・ケリー氏とブレーク・マスターズ氏がデッドヒートを繰り広げている。Foxニュースが発表した最新の世論調査では、ケリー氏がマスターズ氏を1%上回っている。

なおワシントンポスト紙によると、マスターズ氏はこれまで、2020年大統領選の結果を否定していたが、最近行われた討論会で、バイデン氏を「適正な大統領」と呼ぶなど、主張を変化させているという。

オバマ元大統領は2日、フェニックスで行われた集会で「選挙否定論者が、知事や上院議員、州務長官、司法長官を務めるなら、アリゾナで民主主義は存続することができないだろう。誇張ではない。それが事実だ」と強調。MAGA候補者の当選に警戒感を示した。

なおガーディアンは、レイク氏が州知事に就任した場合、選挙管理人のトップに立候補している極右団体「オースキーパー」のマーク・フィンチェン(Mark Finchem)氏と、2024年大統領選挙で協力する可能性もあると指摘している。