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集合住宅で「近年最悪」火災 19人死亡 NY市

9日朝、ニューヨーク市ブロンクスにある19階建ての集合住宅で火災が発生。少なくとも、子ども9人を含む19人が死亡、63人が負傷した。このうち、32人が重体だという。

消防局によると、火災は午前11時ごろ、333 イースト181ストリートで発生。約200人の消防隊員が消火にあたった。先週7日に降った大雪の影響で、消火には1時間以上かかったという。

エリック・アダムス市長は記者会見で、「近年のニューヨーク市の歴史で、最悪な事故の一つ」と話し、出火原因は、暖房器具の可能性があると述べた。

消防局長のダニエル・ナイグロ氏によると、隊員は通報を受け、3分以内に駆けつけたが、「すでに煙が建物全体に充満しており、普段では考えられない状態」だったという。火災が発生した部屋の扉が空いており、そこから火が広まった可能性がある。炎を封じ込めるため、住民に扉を閉めるよう要請したと語った。

30年前にブロンクスのナイトクラブ「ハッピーランド」で発生して以来の大規模な火災だと述べた。 1990年に発生した火災では、87人が死亡している。

ニューヨークポスト紙は関係者の話として、出火元は2階と3階の間にまたがるメゾネット形式の部屋だと報じている。

消防隊員の組合のアンドリュー・アンブロ委員長は、新型コロナウイルスで隊員が病欠を取得しており、初動で適切な消火活動や医療支援を行うことできなかったと明かし、「職員の配置で、違いが生じた絶対的なケースだ」と同紙に語っている。

ある住民は、建物内では、火災警報器が頻繁に誤作動を起こしていたと明かし、住民が逃げ遅れた可能性があると語った。住民らは同紙に「少なくとも週2回は鳴っていた」「映画を見ていれば、そのボリュームを上げる」「実際に煙を見るまでは、そのまま過ごしている」などと語っている。

▼近隣住民が撮影した映像では、出火元の2階や上層階から、黒煙が上がる様子が撮影されている。

なおニューヨークタイムズによると、1972年に完成した集合住宅は、総戸数が120戸で、投資家グループのLIHCインベストメント社やチャンバー・プロパティグループらが、2020年に購入していた。

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