バイデン候補が大統領選キャンペーンスタート 「結束」訴え

2020年大統領選で民主党の指名獲得を目指すジョー・バイデン前副大統領は18日、フィラデルフィアで選挙集会をスタートした。

バイデン氏は冒頭、フィラデルフィアを最初の地に選んだことについて「我々の民主主義の誕生の地だからだ」と支持者に語りかけた。平等、生命、自由、幸福の追求の権利を「自明のこととする」と謳った独立宣言を引用し、これらがアメリカの平等や公正、公平の基礎となったと語った。

「結束」が中心テーマ

現在の政治状況を、党派的で、非生産的であると述べ、「判断について議論せずに、動機を問題にし、耳を傾けるかわりに、叫んでいる。解決を探さず、得点ばかりをもとめている。」と語った。

続けて「しかし、これでおしまいだ。この政治は我々を分断するからだ。…政治家は分断を売り物にしている。そして、我々の大統領は分断の最高指導者だ」と述べた。

また「民主党では”結束”について聞きたくないという声がある。彼らは、怒りが大きい候補者ほど指名を獲得できるといっている」と左傾化が進む党内の声について語り、「私はそれを信じていない。民主党はこの国を一つにしたいと思っている」と、党派を超えてコンセンサスを重視するスタイルを強調した。

先週ロイター通信は、バイデン氏が気候変動対策について、トランプ氏支持者と環境保護推進者の両方にアピールする「中道」政策を検討していると報じた。これに対し、バーニー・サンダース上院議員やワシントン州のジェイ・インスレー知事などの候補者や、オカジオ・コルテス下院議員から、気候変動に中道はありえないといった批判の声が上がっていた。

「アメリカ市民が大統領に、分断を増やし、拳を握って冷酷に国を導き、相手を悪者扱いしてヘイトを撒き散らすことを求めるならば、私は必要ない。」と語り、「私は、民主党と共和党、無所属を含む、この国に違った道筋を開くために出馬する」と述べた。

最重要政策は打倒トランプ

演説では、気候変動対策、投票権や女性の権利の保護、医療保障の拡大といった民主党の優先課題を共有している姿勢を示し、「政府をどのように機能させるか知っている。なぜなら成し遂げてきたからだ」と、上院議員と副大統領としての経験を強調した。一方、「私の気候変動対策で、第一に重要な政策を申し上げるならば、トランプを打ち負かすことだ」と語った。

17日にFOXニュースが発表した調査結果では、民主党支持者が候補者選びで最も重視する点として、トランプ大統領を倒せるかどうかが第一位となった。さらにすべての有権者を対象にした調査では、バイデン氏とトランプ大統領の戦いとなった場合、49%がバイデン氏(トランプ氏38%)を支持する結果となった。

演説では、オバマ前大統領についても度々触れた。トランプ大統領の最大のアピールポイントの一つである好調な経済環境について、前政権の成果を受け継いだと述べた。「トランプ大統領は、彼が人生で受け継いだものと同様に、オバマ-バイデン政権から経済を受け継いだ」と語ると、会場は大きな歓声に包まれた。

ニューヨークタイムズは昨年10月、トランプ氏が父親から、長年にわたって少なくとも4億ドル(440億円)を相続していたことを報じた。さらに同紙は今月、1985年から1994年の間、トランプ氏がビジネスで、1,000億ドル(11兆円)以上の損失をしていたと報じている。