調理して食べた!?村人の愛する白鳥親子 少年らが誘拐

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ニューヨーク州中央部の都市シラキュースの郊外にある村で、池に生息する白鳥の親子が連れ去られる事件があった。地元警察は事件に関連し、10代の少年3人を窃盗などの容疑で逮捕した。4匹の雛は無事に保護されたが、母鳥は食べられてしまったという。

事件が起きたのは人口3万人ほどの村、マンリアス。1900年初頭に持ち込まれて以来、白鳥は村の代名詞的な存在で、至る所の看板に掲げられ、白鳥をモチーフにした帽子やTシャツなどのグッズも販売されているという。

NBCニューヨークが警察の話を元に伝えたところでは、メスのコブハクチョウのフェイと4匹の雛が見当たらなくなったのは、先週の土曜日。週明けに通知を出したところ、ある市民から2匹の雛の目撃情報が寄せられた。

2匹が見つかったのは別の町にある商店の近くで、店に勤務していた少年が、他の少年2人とともに犯行に関与したことを認めた。残り2匹は、シラキュースにあるこの少年の自宅で発見された。

マンリアス警察のケン・ハッター巡査部長は同局の取材に、保護した雛が自力で生きていけるよう、数週間経ってから池に戻すとする一方、母親が二度と戻ることはないと説明。「少年らが叔母の家に持ち帰り、叔母が調理してしまった」と話した。

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少年らは30日に逮捕された。このうち2人は16歳と17歳だったため、釈放され両親に戻された。3人目は18歳で、罪状認否を待っているところだという。

フェイが、つがいのマニーとともに村にやってきたのは2010年。生物学者から寄贈されたという。それ以来、毎年春になると池で繁殖し、雛を育てていた。

なおコブハクチョウは、もともと北アメリカに生息しておらず、観賞用として持ち込まれた外来種で、狩猟は一部の州で合法とされているが、ニューヨークでは認められていない。