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アラバマ州 人工妊娠中絶をほぼ全面的に禁止へ。法案成立

米アラバマ州のケイ・アイビー(Kay Ivey)州知事(共和党)は15日、ほぼ全ての人工妊娠中絶を禁止する「人命保護法」(Human Life Protection Act)に署名した。法案は昨日、25-6で州議会上院を通過。下院では今月上旬に74-3で可決されていた。

アラバマ州の法律は、全米で最も厳格な内容。母体と胎児に重大な危険が及ぶ場合を除き、性的暴行や近親相姦による中絶も禁止される。
妊娠中のいかなる段階における中絶に関しても、手術を行った医師は法律違反で重罪となり、最大99年の禁固刑が科せられる。また手術を試みた医師にも罰則が科せられる。

ロー対ウェイド事件の判決への挑戦

米連邦最高裁判所は1973年、テキサス州の人工妊娠中絶法の違憲性をめぐる裁判「ロー対ウェイド事件」(Roe v. Wade)で、女性が妊娠中絶を選ぶ権利は、憲法で保障されているとし、州法は違憲との判決を下した。これにより、人工妊娠中絶の合法化への道が開かれた。

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アイビー州知事は声明で、ロー対ウェイド事件の判決には、個人的に反対だと表明。成立した法律が「アラバマ州の人々が、全ての命は尊く、全ての人生は神からの神聖なギフトだという信念を抱いている証である」と述べた。

法案を作成者の一人、テリ・コリンズ(Terri Collins)州下院議員はアラバマ州の法律は、ロー対ウェイド事件の判決を直接攻撃するものだと表明している。

コリンズ議員は先週の州議会で「同法の核となっているのは、1973年に子宮の中にいる赤ちゃんは、人ではないという判決に直面することだ。我々の提出した法律では、子宮内の赤ちゃんは、1人の人間だと考える。」と述べた。

拡大する中絶禁止法

先週、ジョージア州のブライアン・ケンプ(Brian Kemp)知事は、胎児の心音が確認された後(通常は妊娠5-6週間後)の中絶を禁止する「心音法案」(fetal heartbeat bill)に署名した。今年に入り、4州で中絶禁止を厳格化する法が成立している。

アラバマ州での法成立を受け、アメリカ自由人権協会(ACLU)は、中絶は犯罪ではなく、憲法で保障された権利と反発。アラバマ州、オハイオ州、ジョージア州、ケンタッキー州を提訴する意向を表明した。

裁判は最高裁まで争われる可能性が高い。
現在の最高裁判所判事の構成は、トランプ大統領が指名したニール・ゴーサッチ(Neil Gorsuch)判事とブレッド・カバノー(Brett Kavanaugh)判事が加わったことで、保守派が多数となっている。

ニューヨーク州では1月、ロー対ウェイド事件の判決が再検討される可能性を見越し、後期中絶の制限を緩和し、中絶の権利を保護するための「リプロダクティブ・ヘルス法案」(Reproductive Health Act)を可決した。
その後トランプ大統領は2月に行った一般教書演説の中で、議会に「後期人工妊娠中絶」(late-term abortion)を禁止する法案を求めた

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