エプスタインと無関係アピール?メラニア夫人の投稿に憶測噴出

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Joey Sussman / Shutterstock.com

スクープ報道の“先回り”か、それとも夫の“防波堤”?
メラニア・トランプ夫人が19日に投稿したSNSの内容をめぐり、憶測が飛び交っている。

この日、メラニアは自身のX(旧Twitter)アカウントに、自伝『Melania』(2023年9月発売)の一部を抜粋して投稿。紹介されたのはトランプとの出会いから結婚までを綴った第5章「Hi, I’m Donald Trump」の冒頭2ページだ。

投稿を見たXユーザーからは、さっそく次のような声が上がった:

「メラニアがさっき、トランプとの出会いについて書かれた本の抜粋を投稿してた……ってことは、近々出る爆弾報道に先回りしようとしてるんだろうね」

「本気でこんなおとぎ話を私たちが信じると思ってるの?」

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「ああもう、『私はエプスタイン経由でトランプと出会ったわけじゃない』ってことを必死でアピールしてるんだね。あの小児性愛者が弾劾されたら、即離婚するだろう」

「聞いた話だと、閣僚全員——そしてどうやらメラニアさえも——に火消し対応を命じてるらしい。今彼はこの件に完全に溺れてて、前代未聞なくらい追い詰められてるよ!」

「メラニアが自分で投稿したとは思えない。ホワイトハウスが彼女を使って、トランプのイメージアップを狙って投稿したんだろう。彼らは、彼女なら人々に尊敬されると思ってるんだよ」

こうした反応が噴き出す背景には、トランプと故ジェフリー・エプスタインとの関係に疑念が深まっているという現状がある。

発端となったのは、今月、司法省が「エプスタインの顧客リストは存在しない」とする最終判断を下したこと。これにより、さらなる資料の公開も打ち切られると発表された。

司法省のボンディ長官は今年2月、一部のフライトログなどを「第1フェーズ」と称して公開していたが、内容の多くは既出の情報で、落胆を呼んでいた。しかも当時、テレビで「(顧客リストは)机の上にある」とまで明言していたため、今回の結論に支持者の怒りが集中している。

トランプ本人が選挙の場面で、機密資料を公開すると繰り返してきた公約との整合性も問われている。

メラニアの投稿のわずか2日前、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、2003年にトランプがエプスタインの50歳の誕生日に送った“猥褻な手紙”の存在を報道。さらに19日には、ニューヨーク・タイムズも「トランプとエプスタインの長い友情の内側」と題する長文記事を掲載し、現職大統領と小児性愛者との“過去”に改めて注目が集まっている。

メラニアが投稿した自伝には、1998年にトランプと出会ったときの様子が、以下のように描かれている。

「会話が始まった瞬間から、彼の魅力と気楽な性格に魅了された。周りはとても賑やかだったが、彼が私たちのやり取りに集中してくれたおかげで、彼の世界の中心にいるように感じた。いつものうわべだけの世間話とは異なる新鮮な体験で、彼の魅力的なエネルギーに引き込まれた」。

彼女によれば、出会いの場は、友人のボーイフレンドが主催したクラブ「キット・カット・クラブ」のパーティーだったという。ただし、過去に報じられている情報によると、その主催者はパオロ・ザンポリ。メラニアのニューヨーク移住を手助けし、トランプのビジネスパートナーでもあった人物で、2020年にはケネディセンターの理事にも任命されている。

この自伝ではエプスタインについて一切触れられていないが、これまでに流出している写真や証言から、メラニアが少なくとも顔見知りであったことは明らか。作家マイケル・ウォルフによれば、生前のエプスタインがインタビューの中で「トランプがメラニアと初めて寝たのは、私の飛行機の中だった」と自慢したこともあった。

トランプ氏はWSJの報道を真っ向から否定。「フェイクだ」と反論し、記事掲載の翌日に、同紙とオーナーのルパート・マードックらを提訴。しかし、仮に裁判となれば新たな事実の露出もあり得る。かえって疑惑が強まり、火に油を注ぐ展開になる可能性もある。

これまで夫のスキャンダルに一線を引いてきたファーストレディの突然の投稿。これを皮肉るコメントは後を絶たない。『私はエプスタインと関係ない』とでも言いたかったのか?だとすれば、火消しどころか、炎上の着火剤になった感すらある。