世界貿易センター爆破事件 25周年追悼式が開催

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1993年2月26日に発生した世界貿易センター爆破事件(World Trade Center bombing)は、今日で25年目を迎えた。9/11メモリアルプラザでは、事件で犠牲になった6人の遺族らが参列し、追悼式典が開催された。本事件は、米国が初めて国際テロリズムの危険性を認識した事件で、アルカイダ(Al-Qaeda)の名前が広く知られるきっかけともなった。

事件が発生した午後0時18分に黙祷が捧げられた。

1993年2月26日午後0時18分にワールドトレードセンター、ノースタワーの地下2階駐車場に停車したバンに積載した爆弾が爆発。この爆発により、6人が死亡、1000人以上が負傷した。

当時のフッテージ画像

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ビスタホテル(Vista Hotel)の地下で爆発した爆弾は、爆発は150フィート(45m)にも及び、3階分のコンクリートを付き破った。タワーの上部層まで黒煙で充満したという。
ニューヨーク市の歴史の中で、ニューヨーク市消防局(NYFD)により16アラームレスポンスが引き起こされたのは、これが初めてとなる。

amNewYorkによると、事件後、ロウアーマンハッタンの建物には鉄のバリアが建てられ、連邦政府の建物近くの道路は進入を制限。一般人が市役所に入館するには、セキュリティーブースを経由することが必要となった。
2001年9月11日には、アメリカ同時多発テロ事件が発生し、ワールドトレードセンター2棟が倒壊。3,000名以上が亡くなった。

国際テロとの戦い

事件の後日、犯罪に使用されたバンは、ニュージャージー州のジャージーシティのレンタル会社で盗まれたものと判明した。3月4日、ムハンマド・サラーマー(Mohammed Salameh)が逮捕され、その後開かれた裁判で、6名が有罪判決を受けた。ムハムンマド・サラーマーは、Mahmud Abouhalima, Ahmad Ajaj, Nidal Ayyadとともに、240年の禁固刑を言い渡された。

逮捕されのは、全てイスラム集団の指導者オマル・アブドッラフマーン(Omar Abdel Rahman)に関連する人物だった。1993年オマル・アブドッラフマーンは逮捕され、終身刑が宣告された。世界貿易センター爆破の他、国連やリンカーントンネルなどのニューヨーク・ランドマーク同時爆破を計画していたとされている。

この事件をきっかけに、イスラム原理主義テロ組織アルカイダの名前も広く知られるようになった。国土安全保障省委員のマイケル・マコウル(Michael McCaul)委員長は、New York Daily Newsのオプエド(op-ed)で「1933年の攻撃前までは、アメリカの辞書にアルカイダという名前はなかった」とし、「爆破は、増強するテロの脅威に対抗するための、新たなタイプの戦争という点で、転換期となった」と述べている。