トランプ前大統領は9日、アリゾナ州で開いた集会でウクライナ紛争に言及。米国は和平交渉を働きかけなければならず、さもなければ第三次世界大戦を招くと話した。

トランプ氏は「ウクライナでの戦争を平和的に終わらせるための即時交渉を要求しなければ、第三次世界大戦に行き着く。かつて経験したことのない戦争だろう」と主張。「われわれはこのような戦争を決して起こさなかっただろうが、すべては何もわかってない愚かな人々のせいであり、今日の兵器のためでもある」と語った。

プーチン大統領がウクライナ東・南部4州の編入を宣言した後、ゼレンスキー大統領は、ロシアとの交渉は不可能になったと宣言している。

トランプ氏はさらに、バイデン大統領の「アルマゲドン」発言にも言及。

「われわれには認知障害の大統領がおり、国を率いる状態ではなく、いまやロシアとの核戦争についてカジュアルに話をしている」と非難。「それは第三次世界大戦であり、だれも考えたり話したがらない兵器のために、これまでのどの戦争よりもはるかに壊滅的だ」と警告した。

AP通信が報じたところによると、バイデン大統領は6日に出席した民主党上院選挙運動委員会の会合で、プーチン氏の核トークについて「彼が戦術核兵器や生物化学兵器の使用について話す時、ジョークで言っているのではない」と深刻さを強調。「われわれはケネディーとキューバミサイル危機以来、アルマゲドン(最終戦争)の可能性に直面することはなかった」と60年来の危機との認識を示し、「彼の軍隊が、著しく期待を下回っているからだ」と語った。

プーチン氏は先月21日のTV演説で、核兵器の使用も辞さない姿勢を示し、「ハッタリではない」と釘を刺した。

政府高官らは、プーチン氏が示した核の脅威を深刻に受け止めているとしているものの、バイデン氏の発言は不適切として、非難の声が一部から上がっていた。

なおペンタゴン当局者らは現時点で、プーチン氏が直ちに核兵器を使用する兆候は見られておらず、米側が核態勢を変更する必要はないと説明している。

ポンペオ氏「静かな外交」を

トランプ政権で国務長官を務めたマイク・ポンペオ氏は日曜日のFOXニュースのインタビューで、バイデン氏の発言を「無謀」だと非難。「プーチンを抑止することの失敗」という「外交政策上の最大の失敗」を示していると話した。「思いつきでアルマゲドンについて話すのは、米国民にとって恐ろしいリスクをもたらす」と警告し、「米国は常に、敵対国に対して重大な結果に陥ることを示し、われわれの政権にいた時と同じ方法で”静かな外交”を実行することでやり返してきた」と話した。

同日、ABCニュースの番組に出演した国家安全保障会議のジョン・カービー戦略広報調整官は、バイデン氏の発言の明確化を求められると、プーチン氏が「危険な賭け」をしていることを反映したものだとしつつ、「プーチン氏が核兵器の使用を決定したという新たなインテリジェンスや兆候に基づいたものではなく、率直に言って、彼がそのような決定を下したという兆候もない」と明らかにした。