「ビンタ事件」で人気爆発 ウィル・スミスそっくりさん収入倍増

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俳優、ウィル・スミスのそっくりさんが、アカデミー賞での「ビンタ事件」以来思わぬ形で注目を集め、収入まで倍近くに増えたことを明かした。ニューヨーク・ポストが伝えた。

イギリス、ベッドフォード出身のシャド・エリスさん(43)は、昼間の仕事をこなす傍ら、25年にわたってウィル・スミスのそっくりさんとしてナイトクラブや結婚式、企業イベントなどのライブ活動を世界で行うものまねアーティスト。ツイッターなどSNSを通じて活動の一部を紹介している。

そのエリスさんが英メディアJam Pressのインタビューに応じ、事件以来、頻繁に道で呼び止められるようになり、ビンタ事件について聞かれることもあると語った。「毎日のように話しかけられる。先週も、ウィル・スミスにそっくりだと呼び止められて、少し話をした後、別れ際ジョーク交じりに『ぶたないでね』と言われたよ」と明かした。

エリスさんのライブの値段は1回あたり約750ドル。そっくりさんとしての活動のおかげで「いい車」に乗り、21歳で家を買えたと語る。ビンタ事件以降いくら稼いだかについては明かさなかったが、収入は倍近くに増えたという。

昼間の仕事の同僚からもビンタ事件についてよく聞かれるようになったというが、エリスさんは「ユーモア」ととらえており、不快に感じることはないと話した。エリスさん自身の見解としては、議論には「双方の立場」があると考えていると述べ、「僕たちは人間だから、瞬時に湧く感情や感覚に支配されることがある。どんな状況にいても、カットすると周りのものが全て見えなくなることがある」と語った。スミスがクリス・ロックを平手打ちしたこと自体は「僕は賛同できない」としながらも、「一時の感情や瞬間にとらわれた衝動的な行動をとってしまい、すぐに後悔するなんて経験は多くの人にあるだろう」と一定の理解を示した。

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今年のアカデミー賞では、コメディアンのクリス・ロックが、脱毛症を公表しているスミスの妻、ジェイダ・ピンケット・スミスの坊主頭をからかい、これに憤慨したスミスがロックをステージ上で平手打ちした。その後、賞の主催団体はスミスにアカデミー関連イベントへの10年間の出席禁止処分を決めた。

エリスさんには今年、スミス本人と初めて会えるチャンスが訪れたが、あえなくキャンセルになってしまったという。「あるプロジェクトで、彼のボディダブル(代役)をやる予定だった。でも撮影所に入ったら、彼(スミス)の撮影スケジュールが変更になったと連絡があった。ちょっと拍子抜けだったな」と当時の出来事を明かした。