「チェンバレンより悪い」?トランプ、米露首脳会談アラスカ開催にネット動揺

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同盟国には強気な一方、ロシア──特にプーチン大統領にはやけに低姿勢なトランプ大統領。8日の記者会見では「プーチンは平和を望んでいる」と、侵略国家の指導者を擁護。さらに近く予定される首脳会談で、プーチンに同調してウクライナに領土譲渡を迫る可能性すら示唆した。

そしてその夜、自身のSNS「Truth Social」に投稿

「米大統領とロシア大統領による、かねてより期待されていた会談が、8月15日、グレートステート・アラスカで開催される。詳細は追って知らせる」と誇らしげに発表した。

なぜアラスカなのか、その理由は不明だが、ネットは即座に反応。一部では、この動きを1938年にドイツ・ミュンヘンで行われ、当事国抜きでチェコスロバキアの割譲が合意された英首相チェンバレンとヒトラーの会談になぞらえる声も上がっている。

「トランプ大統領が今、チャーチルとチェンバレンの岐路に立たされているのは明らか。他国の主権を“安定の幻想”と引き換えにしてはならない」

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「トランプの地政学的ヒーローはネビル・チェンバレンだ。シナリオはまったく同じで、チェコスロバキアをウクライナに置き換えるだけ」

「もちろん、ヨーロッパからできるだけ遠い場所で! チェンバレンとは違って、トランプは文字通りウクライナをプーチンに売り渡すつもりかもしれない。ついでにアラスカも、昔はロシアだったからね」

「トランプはプーチンに譲歩するために、ウクライナの一部を差し出す準備ができている。現代のネビル・チェンバレン、“我らが時代の平和”だ」

「同志“TACO”トランプは歴史に無知で、なぜチェンバレンが土地をヒトラーに譲っても第二次大戦を防げなかったのか分かっていない。アメリカにはファシスト道化師の大統領がいる」

「トランプはチェンバレンよりも悪い。チェンバレンはヒトラーに媚びなかった」等々。

かつての側近も皮肉を忘れない。第1期政権で国家安全保障担当の大統領補佐官を務めたジョン・ボルトンは、CNNのインタビューで、「かつて『ロシア領アメリカ』だった地にプーチンを呼び寄せるとは、なんと寛大なことか」と言い放つ。

秘密裏に計画され頓挫したタリバン指導者とのキャンプデービッド会談を思い出させるとしつつ、「これ以上いい場所があるとすれば、モスクワだろう」と付け足した。

さらに、アラスカ開催だけでプーチンにとって「大きな勝利」と語り、「孤立した国のならず者国家のリーダーが、アメリカに歓迎されてやって来るのだ」と語った。