「私のエンドースメントは、かつてないほど強固だ」
トランプ大統領が自身のSNS「Truth Social」にこう投稿し、話題になっている。「エンドースメント」とは、大統領が選挙の候補者に与える”お墨付き”のこと。2期目の就任から1年7カ月あまりが経つが、支持率は過去最低を更新中だ。それでも本人の自信は揺るがない。
ロイター/イプソスが8月21~24日に実施した世論調査によると、トランプ氏の支持率は33%。就任直後の47%から14ポイント下落し、1カ月前の調査からも4ポイント下がった。不支持率は65%で、就任時の41%から24ポイント上昇している。背景には、半年近く続く対イランでの軍事作戦への不満や、物価高への不安があるとみられる。
“岩盤支持層”であるはずの共和党支持者にも亀裂の兆候がみられる。同じくロイター/イプソスの調査で、トランプ氏を「強く支持する」と答えたのは共和党支持者のうちわずか35%、全体ではたった13%にとどまった。共和党支持者の8割は「支持する」と答えているものの、熱心なファンは目に見えて減っている。
支持率の低下は、選挙戦の結果にも表れ始めた。CNNの集計によると、今年の予備選挙(党内で本選挙の候補者を決める選挙。知事選など州全体の公職や連邦議会選を含む)で、トランプ氏からエンドースメントを受けたにもかかわらず落選した候補者は、これまでに10人に達した。これは2018年、2020年、2024年の落選者数を合計した数と同じで、過去最多だった2022年の12人にも迫る勢いだという。
ワイオミング州知事選やフロリダ州の下院選でも、トランプ推薦の候補が敗れた。フロリ予備選で敗退したコーリー・ミルズ下院議員をめぐっては、トランプ氏は「撤退するよう告げたのだが、彼が聞く耳を持たなかった」と、後出しで説明をしている。
また、25日のサウスカロライナ州上院予備選の決選投票では、兄リンジー・グラハム氏の死去に伴い暫定的に上院議員を務めるダーリン・グラハム氏のために、支持者集会に乗り込んだ挙句、自ら州の有力者に電話をかけて働きかけたという。さらに、トランプ氏の側近が運営する選挙活動委員会が彼女のために80万ドルを投じたとも報じられている。一連の動きからは、トランプ陣営の焦りがうかがえる。
かつて「ゴールデンチケット」とまで言われるほど当選を確実にしたトランプエンドースメントだが、いまやその神通力にはかげりが見える。それでもトランプ氏は冒頭の投稿で、自身が推薦した254人の候補が当選したことを誇り、「かつてないほど強固だ」と胸を張った。自己評価と現実がますます乖離する大統領。「大統領は”現実”の中で生きていないのではないか」——メディアからは、そんな評価も飛び出している。






