州高裁 トランプ氏の保証金減額、専門家は一審への違和感と指摘

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ニューヨーク州の控訴裁判所は25日、トランプ前大統領に対して、月曜日を預け入れの期限としていた保証金約4.5億ドルを1億7,500万ドルに減額する判決を下した。新たな支払い期限を10日以内とした。

トランプ氏や一族企業が有利な融資条件を得るために金融機関に資産価値を偽っていた問題で、州裁判所のアーサー・エンゴロン判事は3ヶ月間の審理の末、2月16日の判決で、トランプ氏に対して不正に得た利益3億5,480万ドルと不正が行われた日から発生した利息(9%)の支払いを命じた。判決は2月23日に正式なものとなり、それを受けて上述の合計金額454,156,783ドル(680億円)に年利9%、日割りにして111,984ドル(約1,700万円)が追加されることになった。

トランプ氏は控訴したが、その間判決の執行を停止するために現金または全額をカバーするボンド(保証)を差し出す必要に迫られていた。

控訴部の判決文に理由は記されていない。それどころか、州内企業の役員への3年間の就任禁止や州内の金融機関からの3年間の借入禁止といったその他の下級審の判決も執行を停止するとした。

一審の弁護チームに加わった弁護士のアリーナ・ハバ氏が、思わず「勝訴した」と漏らすほど、トランプ氏にとって望ましい結果となった。

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この決定について、同控訴裁判所の元判事であるデビッド・サックス氏は、ニューヨークタイムズの取材に、裁判官の中にエンゴロン判事による一審の判決に「違和感を抱いた人」がいることを示していると説明した。

サックス氏は「私の見解では、裁判所は下級審の広範囲の判決が困難と感じていることを示している」と指摘。「他に選択肢があったはずだが、彼らは広範な保留を発した」と述べ、「(控訴部の判事の中に)下級審の判決を厳しく見ようという見解がある」と語った。

トランプ氏はこの日、ウォール街にあるトランプビルで会見を開き「控訴部の決定を大いに尊重しており、1億7,500万ドルを現金かボンド、保証など必要なものを10日以内に素早く差し入れるつもりだ」と説明し、「しかしながらエンゴロン判事はこの国にとって不名誉で、こんなことが起きてはならない」と非難した。

その後、Truth Socialのアカウントを更新し、「エンゴロンの当初の判決の4.5億ドルがいかに馬鹿げて、法外であるものかを示している」と批判を続け、「私は過ちを犯していないし、ニューヨークはこんな状況に二度と置かれるべきではない。企業が撤退し凶悪犯罪が蔓延している。すぐに徹底的に解決することが重要だ」と主張した。