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元グアンタナモ収容者4人が高官に復帰 タリバン暫定政権発足

アフガニスタンの権力を掌握した武装勢力タリバンは7日、暫定政権を発表。この中で、キューバ・グアンタナモ湾米軍収容所の元収容者4人が高官に任命されたことがわかった。

専門家は、バイデン政権の収容所閉鎖の努力に水をさす可能性があると指摘している。

デイリーメールによると、4人は、米軍のボウ・バーグダール軍曹との捕虜交換で2014年に釈放された通称タリバン5のメンバー。

脱走兵だったバーグダール軍曹の捕虜交換はオバマ政権のもとで実現した。決定は共和党の厳しい非難にさらされ、トランプ前大統領は2016年キャンペーンの最中、バーグダール軍曹を「反逆者」と呼び、死刑を呼びかけるなどした。2017年、軍法会議で禁固刑を科さない決定が下されると「わが国と軍隊にとって完全な恥辱」とツイートした。

4人のポストについて、同紙は、ノルーラ・ノーリ(Norullah Noori)氏が国境・部族問題大臣、アブドゥル・ハック・ワーシク(Abdul Haq Wasiq)氏が情報長官、モハンマド・ファダル(Mohammad Fazl)氏が国防副大臣、ハイルッラー・ハイルハワー(Khairullah Khairkhah)氏は情報文化大臣に暫定的に就任したと報じている。

9.11以前の職に復帰をしたモハンマド・ファダル氏は、少数派のイスラム教シーア派教徒の数千人の殺害に責任があると考えられているという。

アフガニスタンに従軍した元グリーンベレーのマイク・ウォルツ下院議員(共和党 フロリダ州)はインタビューに「すべての退役軍人、遺族、9.11の犠牲者」に対する侮辱と述べつつ「バイデン政権は、宥和政策が国家安全保障に深刻な影響を与えることを学んでいない。われわれはこの悲惨な撤退の結果、もっと危険な状態にさらされているのだ」と批判した。

なお、首相代行には、国連の制裁リストにあるモハメド・ハサン・アフンド氏が就任。FBIの「最重要指名手配」とされている武装グループ、ハッカーニ・ネットワークのリーダー、シラジュディン・ハッカーニ氏は、内務大臣に任命された。

元収容者のタリバン要職への復帰で、グアンタナモ閉鎖の取り組みへの反発が高まる可能性がある。

元ホワイトハウスの法律顧問で、グアンタナモ収容所の政策にも関わったクリス・カンポノーボ氏は先月、元収容者が、カブール制圧を祝うタリバンメンバーに含まれていたことから、NPRの取材に「アフガニスタンで起きることについて、懸念があるのは当然」と指摘。元収容者が戦場に戻る可能性に言及することは、恐怖を大げさに煽っているとはいえなくなったと語った。

NPRによると、グアンタナモ収容所では、2002年に開設されて以来、テロとの戦いで拘束した800人あまりが収容された。この中にはアフガニスタンで拘束されたタリバンメンバーも含まれた。現在も39人が収容されている。

このうちの5人は9.11の同時多発テロ事件で起訴された者で、まだ審理が行われていない。ただしこの他の大半は、起訴もされていない「永遠の囚人」だという。

これまでに700人が釈放されたが、このうちの何人がテロ活動に従事、または復帰したのか把握するのは困難だという。

2020年に発表された最新の報告では、釈放後にテロ活動に戻る割合は17%されたが、報告時期によって5%から21%と幅が広く、数値の信頼性に疑問が持たれている。

報告書は、収容者の釈放に関する世論操作を意図したものだとの批判もある。収容者の弁護士を務めたマイケル・パラディス氏は、「テロに再従事」の定義は幅広く、インタビューや本の執筆、米国に批判的なスピーチまでが含まれていると問題を指摘した。

ただし、先述のカンポノーボ氏は、再犯を懸念する必要がないという閉鎖派の論理は、アフガンの騒乱によって今後難しくなるだろうと主張。議論が複雑化するとの見通しを示した。

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