クレムリン批判のジャーナリスト、遺体で発見される

80

6日、ロシアのプーチン大統領に批判的だったジャーナリストが、ロシア南部ロストフ州シャフトゥイ付近の路上で遺体となって発見された。

英紙サンによると、死亡したのはアレクサンダー・ルイビン(Alexander Rybin)氏(39)。ロシアの国営メディアは、死因を「心筋症」と伝えたという。クレジットカードや金品は奪われていなかった。

ルイビン氏は昨年、ロシア占領下にある南東部の都市マリウポリを訪問していた。12月30日に、爆撃によって破壊された都市の再建が進んでいないと指摘したほか、「巨大な汚職」の可能性に言及。詳細は、後日報じると語っていた。

DailyBeastによると、ルイビン氏は左派系のメディアRabkorで働く一方、親ロシア派のメディアでフリーランス・ジャーナリストとしても活動していた。2014年のクリミア併合では、ルハンシク州で親ロシア派の一員として戦っていたという。

Rabkorはルイビン氏の死亡を伝えた際、過去に本人が体調不良など健康について言及したことはなかったと説明。「彼に何が起きたのかは不明だ。おそらく我々はこのストーリーの真実を全て知ることもないだろう」と語ったという。

Advertisement

ジャーナリストの死亡相次ぐ

7日には、全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社傘下のテレビ局Kubanのチーフ・エディター、ゾーヤ・ コノヴァロワ(Zoya Konovalova)氏(48)が、クラスノダールにある自宅の寝室で、元夫と死亡しているのが発見された。

Kubanは、当局の予備捜査の結果として、死因は「未知の物質による中毒」によるものと伝えた。自宅からは「粉末状物質」が入ったビニール袋の一部が発見された。2人に目立った外傷はなかった。同僚や友人は、夫妻は薬物などの使用歴はなかったと証言している。

先月は、プーチン政権寄りのメディア「Komsomolskaya Pravda」の副編集長アンナ・ツァレワ(Anna Tsareva)氏(35)が、モスクワの自宅で遺体で発見された。

ツァレワ氏の上司だったウラディミール・サンゴーキン(Vladimir Sungorkin)編集長も2022年9月に急逝している。