環境活動家 スーパーで「牛乳ぶちまける」抗議

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英国では、温室効果ガスの排出削減を訴える若者の間で、牛乳を使った新たな抗議行動が生まれている。

動物保護団体「アニマル・リベリオン」(Animal Rebellion)は15日、ロンドンにあるフォートナム・アンド・メイソンやハロッズ、ホールフーズなどの食料品店売り場で、商品棚から取った牛乳を、床や商品棚に次々と注ぐ動画をツイッターに投稿。プラントベースフード(植物由来の食品)に移行するため、政府に農場主を支援するよう訴えた。

アニマル・リベリオンはこれらの活動を「Milk Pour Protest」(ミルク・ポー・プロテスト)と呼んでいる。この日は、ロンドンのほか、マンチェスターやイングランド東部のノーウィッチ、スコットランドのエジンバラを含む8カ所で実施した。

同団体は後にツイッターを更新し、「酪農業は信じられないほど環境を破壊する。世界の5大食肉・乳製品生産業者の温室効果ガス排出量は、エクソン・モービルやシェル、BPを超える。私たちには、#PlantBasedFutureが必要だ」と呼びかけた。

さらに、プラントベースに移行することで「家畜の苦痛だけでなく、気候危機の主な原因の一つを取り除くことができる。さらに動物の飼料を育てるために使用されてきた余分な土地を、野生生物のための自然な状態に戻すことも可能だ」と主張した。

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SNSには、これらの抗議活動に反対する声も多数投稿されている。「これを掃除するのは、最低賃金の労働者」「多くの人がフードバンクを頼りにしている時代なのに」「ビーガンへの支持を得られないどころか、牛乳の需要を増やしている」「破壊行為」などの意見が上がった。

なおFoxニュースによると、米国内の農業部門の温室効果ガス排出量は全体の11%で、1位は交通(27%)、次いで電力(25%)、製造業(24%)の順になっているという。