ペロシ下院議長 政府再開まで 一般教書演説はなし -トランプ大統領に書簡

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米連邦議会下院のナンシーペロシ議長(民主党)は23日、トランプ大統領に宛てた書簡で、一般教書演説の開催を許可しない意向を伝えた。

一般教書演説は、上・下両院合同会議の場で、大統領が経済報告や政策課題について演説を行うもので、議会の決議による承認を以って実施される。

トランプ大統領はこの日、ペロシ氏に対し、予定通りに1月29日に教書演説を行う意向を書簡で伝えた。

これに対し、ペロシ氏は「議会下院は、政府が再開するまで、議会における大統領の一般教書演説を認める決議を検討しない」と返信。

ペロシ氏は、議長に就任した1月3日に送った書簡で、トランプ大統領を29日の議会に招待したが、「その時点で、政府がまだ閉鎖されているとの考えはなかった」と述べた。さらに、「1月16日の書簡で、政府が再開された時点で、我々はともに合意可能な日程を探るべきだと申し上げました。私たちはいまでもそれができることを望んでいます。」と延期の可能性について言及した。

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ペロシ氏は、16日に大統領に宛てた書簡で、政府閉鎖による安全上の懸念を理由に、延期または教書を文書で提出するよう要請していた。

ペロシ氏の回答を受けトランプ大統領は「一般教書演説は、ナンシー・ペロシ氏によってキャンセルされた。」と発表。ペロシ氏は「真実を知りたくない。」「アメリカ国民に真実を知らせたくない」と、キャンセル理由を述べた。

また、記者からの質問に対し、ペロシ氏の回答について「驚いてはいない。」と述べ、「彼らは犯罪をなくすことを望んでいない。我々は南部国境でそれを簡単に実現できるのに。」と、国境の壁の建設が、犯罪低下につながるとする持論を強調した。

23日朝、トランプ大統領はツイッターで、自身の新たなテーマと称したスローガン「壁を建設すれば、犯罪が減る」を発表していた。