米でコロナめぐるアジア系への非難高まる 世論調査

アジア人ヘイト
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アメリカで、新型コロナウイルスをアジア系の人たちに部分的な責任があると考える人が、パンデミックの最盛期よりも増えていることが世論調査で明らかになった。

調査は、アジア系アメリカ人の人権擁護団体「Leading Asian Americans United for Change(LAAUNCH.org・変革に向け団結するアジア系アメリカ人の会)」と「The Asian American Foundation(TAAF・アジア系アメリカ人財団)」が共同で行ったもの。調査報告書によると、新型コロナの責任の少なくとも一端は、アジア系の人にあると思うと答えた人は回答者の20%となり、去年の11%の倍近くにのぼった。

また、アジア系の人はアメリカよりも自分のルーツのある国に忠実だと答えた人は33%にのぼり、こちらも去年の20%を上回った。

NBCの取材に答えた同2団体の役員、エリック・トダ氏は、結果について「アジア人やアジア系アメリカ人はアメリカ生まれであろうとなかろうと永遠に外国人で、常に自分のルーツのある国の人間だという固定観念からくるものだ」と分析した。

報告書ではアジア系の人たちの意識の違いについてもまとめている。自分が”完全”にアメリカに属し、受け入れられていると感じている人は、白人では61%、黒人では33%だったが、アジア系では29%だった。18~24歳の若い層の間ではさらに低く19%にとどまった。

回答者の3割近くが、アジア系に対する暴力やヘイトクライムが増加していることを認識しておらず、過去12ヶ月間と変わらない、または低下していると答えた。カリフォルニア州立大学サンバーナーディーノ校のCenter for the Study of Hate and Extremism(憎悪と過激派専門の研究機関)が行った調査では、2020年から2021年にかけてアジア系に対する暴力が339%増えたとの結果が出ている。

一方で、アジア系差別の撲滅を目指すことは必要不可欠と答えた人は、全体の70%以上にのぼった。

研究チームは、アジア系に対する差別の解決策として最も推奨されるのは教育だとし、アジア系の歴史の保存や教育を実施する機関の支援、教師のトレーニングに対する投資が必要だと主張。さらに「永遠の外国人」や「モデルマイノリティ」といった、無知から生じるステレオタイプを克服するために、ニュースやSNS、エンタメが、アジア系に関する正確かつ多層的なストーリーを提供する必要があると指摘している。

調査は2月10日から28日にかけて実施され、18歳以上の米国在住者5,113人から回答を得た。回答者の人種の内訳は白人2,840人、アフリカ系アメリカ人888人、ラティーノ1,023人、アジア人またはアジア系アメリカ人1,074人。誤差幅は+/-1.4%。