15歳の犯人 日記に「殺人願望」ミシガン州高校銃乱射事件

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米ミシガン州にある高校で起きた銃乱射事件に関して、オークランド郡の検察官は1日、学校の生徒イーサン・クランブリー(Ethan Crumbley)被告(15)を、第1級殺人やテロリズム、殺人未遂などの罪で起訴した。

事件は先月30日午後12時50分ごろ、デトロイドから約50キロ離れたオックスフォードにあるオックスフォード高校で起きた。クランブリー被告は、通報から5分以内に校内で拘束された。

14歳から17歳の生徒4人が死亡、8人が負傷した。現在も2名が重体となっている。

1日にオンラインで行われた罪状認否で、クランブリー被告の弁護士は、無罪を主張した。

殺人願望を日記に

Independentによると、クランブリー被告の両親は、事件当日の朝、息子の生活態度について教職員と話し合うため、学校を訪れていた。発砲があったのは、この数時間後。デイリーメールは、クランブリー被告はトイレで、バックパックに入れた拳銃を取り出し、犯行に及んだと伝えている。

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発砲は30発以上で、至近距離から、生徒の顔や首、肩などを撃ったという。

オークランド郡のマイケル・ブシャール保安官は会見で、「無差別」の発砲のようだと話している。動機については不明としつつ、「非常に残酷かつ冷酷だ」と述べた。
同校では先月、鹿の頭部が学校に投げ込まれる出来事があったが、銃乱射事件とは、無関係としている。

クランブリー被告が、学校でいじめに遭っていたという記録はなく、犯罪歴もないという。

ブシャール保安官は、殺人願望を示したクランブリー被告の携帯電話や、日記を押収したと発表した。携帯電話には、事件前日に、生徒を殺害すると語っている動画が保存されているという。

捜査当局によると、クランブリー被告はSNSに、拳銃や射撃の的の写真を投稿していた。

SNSでは、インスタグラム(現在は削除)に投稿したと思われる、ホラー映画のような画像などの写真が拡散されている。

カレン・マクドナルド(Karen D. McDonald)検察官は、犯行は「あらかじめ計画されたもの」と主張。「正義を実現し、人々を保護するために、成人として起訴する」と語った。

クランブリー被告は現在、少年用から成人の拘置所に移送され、隔離された状態にあるという。保釈は認められていない。

ニューヨークタイムズによると、マクドナルド検察官は、テロ行為で起訴した理由に関して、銃撃を逃れた何百人もの学生や家族、コミュニティもまた「犠牲者」だと説明。彼らが負ったトラウマを、反映させたものだと語った。
民主党から選出されたマクドナルド氏は、今回の事件で、ミシガン州の銃規制が改正されることを望んでいると話している。

なお、被告が使用した9mm半自動拳銃は、父親が犯行の4日前に買い与えたものだった。マクドナルド氏は、両親を起訴する可能性も示唆している。