「神の怒り」「地震兵器」、ニューヨークの地震めぐって陰謀論広がる

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5日にニューヨーク近郊で発生した地震をめぐって、早速陰謀論めいた主張が出回っている。

発信元の一つはおなじみMAGA派のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員(共和党、ジョージア)。かつて山火事レーザービーム説で物議を醸したこともあるグリーン氏は、Xの投稿で「神がアメリカに悔い改めるように告げるサインだ」と主張。何を悔い改めるべきかは言及せず、「地震や日食、その他にもたくさんのことが起きる。われわれの国が耳を傾けることを祈っている」と続けた。

地震が発生したのは現地の午前10時20頃。米地質学研究所によると、大きさはマグニチュード4.8で、震源地はニューヨーク市から西に65kmほど離れたニュージャージー州にあるタウンシップ、ホワイトハウスステーションから北に7kmの地点とされる。数時間後にニュージャージーでマグニチュード4.0の揺れを観測するなど、余震が報告されている。ニューヨークで揺れを経験するのは珍しい。ある現地在住者は、マンハッタンの勤務先のビルで震度3ほどの長い揺れを感じたが、建物の耐震性が信じられないこともあり、怖かったと話している。

グリーン氏のほか、別のユーザーは「ブランドンはやめるべきだ」と保守派の間のバイデン氏のニックネームを持ち出し、「彼が中国のHAARP地震砲を使っている」と投稿した。

ちなみにホワイトハウスステーションはトランプ氏がニュージャージー州に所有するゴルフ施設「トランプ・ナショナル・ゴルフクラブ・ベッドミンスター」から車で10分程の距離にある。このことから、あるユーザーは「私はいつもは終末論的な人間ではないが、ベッドミンスターのゴルフクラブが震源地となり、自由の女神が雷に打たれ、次は日食。神は明らかにドナルド・トランプが刑務所に居ないことに非常に怒っているのだ」と主張した。地震の2日前、自由の女神に落雷があり、その瞬間を捉えた画像が話題になった。

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このほかには、トランプ氏が聖書を高額販売したことへの神の怒りを示唆するコメントなども投稿されている。

なおグリーン議員の投稿には現在コミュニティノートが付され、「月曜日の日食は数百年前に予測されたもので、現代の行為によって起こされたものではない」「地震は自然発生し、その多くは微妙すぎて感じることがないが、世界中で1日30回以上起きている」と但し書きが添えられている。