場所はヒミツ?ケンタッキー州埋蔵金伝説を裏付ける財宝が発見

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ケンタッキー州のトウモロコシ畑から南北戦争時代の金貨など700枚以上が発掘された。

発掘した人物や正確な場所は明らかにされていないが、南北戦争の激戦の舞台となった同州では、没収を恐れた裕福な実業家が財産を密かに埋めたなど、数々の言い伝えがあるという。新たな発見は、こうした伝説を部分的に裏付けるものと報じられている。

硬貨はフロリダにある世界的な鑑定機関、Numismatic Guaranty Company (NGC) が審査し、国内最大のレアコインの小売業者「GovMint」を通じて販売されている。

NGCによると、「偉大なるケンタッキーの財宝」と呼ばれる今回の発掘品には、1850年から1862 年の日付の米ドル金貨数百枚、少数の銀貨があることに加え、超レアとされる1863年の「ゴールドリバティ・ダブル・イーグル」金貨が数枚含まれていた。GovMintは、同硬貨は取引価格が6桁に上ることも少なくないとしている。

トレジャー・ハンターらが長年夢見た世紀の発掘だが、発見時に撮影されたYouTube動画には、祝福するコメントに混ざり、警戒を促す声が投稿されている。

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動画は20秒ほどで、場所の特定は到底不可能と考えられるものの、あるユーザーは「わたしだけだろうか、この発見を誰もが見ることができるインターネットに公開しようなんて考えることさえないだろう」と投稿。「隠し場所を秘密にするべきだ」と警告した。別のユーザーは「財宝を発見したならば、絶対に報告をしてはいけない」と助言した。

ニューヨークタイムズは、別の埋蔵金伝説をめぐる係争中の事件を挙げ、発見者が匿名を保っているのは、政府の横取りを恐れているのが理由の一つではないかと指摘している。

トレージャー・ハンターのデニス・パラダ氏は現在、FBIがペンシルベニアで財宝を回収した後、これを隠蔽したとして連邦裁判所で争っている。

CBSニュースによると、財宝は、1863年に北軍の兵士への支払いのために用意された数トンの金が、フィラデルフィアの造幣局への輸送中に消えたという言い伝えに関するもの。パラダ氏は、息子と数年間をかけてピッツバーグから北東200キロメートルにある国有地に、大量の金が眠る可能性を突き止めたにも関わらず、FBIの捜査官らが2018年に発掘を行い、回収した事実を隠したと主張している。

FBIは金塊を探したことを認めているものの、何も発見されなかったとしている。

パラダ氏が情報公開法に基づいて入手したビデオでは、現場の捜査官がFBIのビデオグラファーに向かって、金銀と思われる金属が大量に含まれる場所を特定したと述べており、言い伝えに決着をつけるなどと話す様子が撮影されているという。

パラダ氏は、FBIが公開した写真には秘密の発掘作業時に土地を覆っていたはずの雪が映っていないなど不自然な点があるとも指摘。今年2月、FBIは回収を隠蔽する目的で証拠を改変し、記録を不当に保留しているとして、訴訟を提起した。