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コロナ感染の男性 12人の子を残して死亡 人工肺治療の望み叶わず

新型コロナウイルスに感染したテキサス州の男性が、最愛の妻と12人の子供を残して他界した。地元テレビ局KBTXが伝えた。

亡くなったのはテキサス州カレッジ・ステーション在住のリード・ヒクソンさん(49)。

息を引き取る前日、妻のジーナさんはFacebookで、人工心肺装置(ECMO)を備えた病床を必要としていると悲痛の訴えを投稿していた。

リードさんの陽性が判明したのは8月。この時、家族の多くも感染したが、軽症だったという。

リードさんは間もなく、呼吸困難を訴え病院に入院した。この時はすぐに家に戻ったが、その後も入退院を回繰り返し、陽性判定から20日後には、ICUで治療を受けることになった。

ICUでは数日間、容体が安定していた。しかしその後「着実に衰弱していった」という。

夫を救うため、ジーナさんは19日、Facebookに「ECMOを備えた病床を必要としている。たった一つでいいの!」と投稿。ECMOが「命をつなぐ唯一の頼み」と述べ「コネがあったら、どうか使ってください。時間と選択肢がもうない」と窮状を訴えた。

友人らも協力して全国の病院をあたったが、20日、リードさんは帰らぬ人となった。

ジーナさんは取材に「家に帰って子供たちにダディは帰ってこないと伝えることが、今まで生きてきた中で一番辛かった」と話した。

なお、リードさんがワクチンを接種していたかどうかは明らかにしていない。

コロナの重症患者の「最後の手段」として使用されているECMOだが、人員不足の問題が指摘されている。ECMOで患者を治療をするには、訓練を積んだ経験豊富な看護師が必要なことに加え、24時間体制で状況をケアしなければならず、より多くの労働力を必要とするという。このため機械を備えていても、使用を控えざるを得ない状況があるという。

ジーナさんは現在、クラウドファンディングサイトのGoFundMeでキャンペーンを立ち上げ、支援を呼びかけている。これまでに7万ドルを超える寄付金が集まっている。

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