共和党のトーマス・マシー下院議員(ケンタッキー州選出)は31日、X(旧ツイッター)で、ジェフリー・エプスタイン事件に関する資料公開を主導したことを背景に、自身の落選を狙うスーパーPACによる攻撃が激化していると明らかにし、改めて対抗する姿勢を示した。
マシーは投稿で、「ミリアム・アデルソン、ポール・シンガー、ジョン・ポールソンといった親イスラエル派の億万長者が資金提供するスーパーPACが、私を標的としたテレビ広告にさらに80万ドルを投入した。私は勝てると信じているが、たとえ負けたとしても、この戦いには意味がある」と述べた。
マシーは、民主党のロー・カンナ議員(カリフォルニア)らとともに、エプスタイン事件に関する関連資料の全面公開をトランプ政権に義務付ける法案の成立を主導した。また、トランプの目玉法案「ビッグ・ビューティフル・ビル」や、ベネズエラへの米軍派遣を阻止する決議案をめぐっても、トランプ大統領とたびたび対立してきた経緯がある。
アデルソン、シンガー、ポールソンはいずれもトランプ陣営の主要献金者として知られ、昨年6月に設立されたスーパーPAC「MAGA KY」(マシー下院議員の予備選での落選を目的とする団体)に多額の資金を提供している。当時の公開情報によれば、シンガーは100万ドル、ポールソンは25万ドル、アデルソンが関係するスーパーPACが75万ドルを拠出している。
司法省は30日、300万ページを超えるエプスタイン関連資料を公開した。これらの文書には、エプスタインとイスラエルの要人との関係をめぐり、疑惑を深める内容も含まれている。
その一つが、2020年に秘密の情報提供者の証言をもとに作成されたFBIの内部報告書だ。この情報提供者は、エプスタインがイスラエルの元首相エフード・バラクと親密な関係にあり、同氏の下でスパイとしての訓練を受け、イスラエル情報機関モサドに協力する工作員だったと確信していると述べている。
さらに、フロリダ州でエプスタインの弁護を務めた元ハーバード大学教授アラン・ダーショウィッツについても、モサドに取り込まれ、その活動に加担していたとの見方を示した。この情報提供者は、2008年にエプスタインが司法取引によって連邦政府からの訴追を免れた際、当時のフロリダ州南部地区連邦検事アレックス・アコスタに対し、ダーショウィッツが「エプスタインは米国と同盟国双方の情報機関に関係している」と伝えていたと語っている。
また、この人物はトランプ家についても言及している。トランプの娘婿ジャレッド・クシュナーはダーショウィッツの教え子で、その影響を強く受けていると指摘。加えて、正統派ユダヤ教の一派であるハバド・ルバビッチ派がトランプ政権に強い影響力を及ぼそうとしていると主張し、クシュナーとの関連性を示唆したうえで、同ネットワークによる資金洗浄へのクシュナー関与の可能性について捜査すべきだと進言している。トランプについても「イスラエルに侵食されている」と語り、「トランプの組織と大統領職の背後にいる真の中枢はクシュナーだ」との認識を示したという。
もっとも、これらの記述は機密情報源の証言に基づくものであり、司法的に認定された事実ではない。ただし、こうした情報がFBIの公式ファイルに対諜報活動の一環として保存されていたことは、少なくとも当局が無視できない情報として扱っていた可能性を示している。
一方、CNNは、今回公開された資料に含まれるメールなどから、エフード・バラクと妻のニリ・プリエルが、エプスタイン所有のニューヨークのアパートメントに複数回滞在していたことが明らかになったと報じている。
バラクは、エプスタインとの個人的な関係を認めているものの、違法行為や不適切な行為を目撃、あるいは関与したことはないと否定している。
公開されたメールによると、プリエルは2017年5月、バラクとともにハーバード大学を訪問するため数日間アパートを空けるとエプスタインに伝え、その間に清掃員を入れるよう依頼していた。また、エプスタインのアシスタントと連絡を取り合い、アパートのテレビの交換を手配したほか、バラクの訪問日程やエプスタインとの会合について頻繁に調整していたことが確認されている。






