トランプ氏 ウォール街に復活も、株価が急落

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22日、特別買収目的会社であるデジタル・ワールド・アクイジション・コープ(DWAC)の株主らは、投票によりトランプ前大統領のメディア企業トランプメディア・アンド・テクノロジーグループ(TMTG)との合併を承認した。

トランプ氏が会長を務めるTMTGは主力製品としてトランプ版SNS、Truth Socialを展開している。

CNBCによると合併後の新たな会社は、来週にも現在の銘柄コードをDWACからトランプ氏のイニシャルであるDJTに変更し、取引を開始する可能性がある。DJTは2004年に連邦破産法11条の適用を申請したトランプ・ホテル&カジノリゾートに使用されていた。

トランプ氏は新たな会社の58%に相当する7,880万株を保有することとなり、総額にして30億ドルを超えると見られていた。

しかし、この日のDWACの株価は、投票が行われた直後に下落。一株44.20ドルで取引を開始したが、終値は36.94ドルで、14%近く低下した。CNBCは、DWACの流通株の11%が空売りされたと伝えている。

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AP通信CBSによると、22日の承認に先立ってDWACが規制当局に提出した資料には、リスク要因として新たなプラットフォームの失敗率の高さや、TMTGの予測では当面は運営で損失が出るといった点が挙げられた。さらにトランプ氏が支配株主として自身の利益のために投票する権利があることで、それが常に株主全体の利益になるとは限らないと指摘した。

また「トランプ大統領と関係のある多くの企業が破産を申請している」と述べられ、「(TMTGも)破産しないという保証はない」とも記されているという。