「連邦政府の怠慢かつ重大な過失」クオモNY州知事、英国からの渡航者への対応求める

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英国で新型コロナの変異種による感染が拡大していることを受け、ニューヨーク州のクオモ知事は20日、連邦政府が対策を怠っていると厳しく非難した。

英国のジョンソン首相は19日、ロンドンを含むイングランド南東部で、警戒レベルを新設された「ティア4」へと引き上げ、自宅待機などを命じた。ジョンソン氏は、変異種のウイルスは、感染力が最大で70%高い可能性があるとし、ロンドンとその周辺地域で確認された新規感染者数の60%を占めると述べた。

この後、フランスやドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、オーストリア、アイルランド、ブルガリアは、英国からの渡航禁止または厳格な制限を発表。カナダも20日、英国からの旅客機の乗り入れを禁じると発表した。

クオモ氏によると、少なくとも120カ国が英国からの渡航者に、検査結果の陰性判定を提出するよう求めているという。

クオモ氏は「現在英国から1日6便が到着しているが、全く対応していない。今日も変異したウイルスが飛行機でJFKに到着している。学習するのに何度同じ過ちを繰り返すのか」と批判。さらに「湾岸局では入国を禁止したり、乗客の健康を監視する権限はない。それを実施するのは、連邦政府だ。少なくとも検査結果を求めたり、渡航禁止を検討したらどうだ」と早急な対応を求めた。
「私からすると、何も実施しないのは怠慢であり、重大な過失だ。これは春にも起きたことだ」と非難した。

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クオモ氏は今年3月に拡大したニューヨークでの感染は、中国の武漢からではなく、ヨーロッパを経由したものだと主張。ヨーロッパからの渡航制限を怠ったトランプ政権の対応を繰り返し非難している。

保健社会福祉省(HHS)のブレット・ギロイル(Brett Giroir)氏は20日、米ABCの番組This Weekで、英国の変異種による感染拡大について、現時点で米国が警戒する必要はないと主張。
ギロイル氏は「ウイルスは変異する。新型コロナはこれまでに約4,000の変異が確認されている。この変異したウイルスが英国を圧倒しているという証拠はなく、一国で確認された症例の20%を占めるにすぎない」と述べた。さらに「ワクチンの効果を回避するような単一突然変異は確認されていないため、ワクチンは有効に機能し続けるだろう」と語った。