大谷選手側のストーリー変更は「計算ミス」スポーツ番組元司会が指摘

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Foxスポーツの元司会者クレイグ・カートン氏は、大谷翔平選手の陣営が、通訳の水原氏と異なる主張をしたのは「計算ミス」だったと指摘した。

水原氏は19日のESPNとのインタビューで、違法賭博で膨れ上がった借金を大谷選手が肩代わりしたと説明した。この翌日に前言を撤回し、ドジャース解雇直後の取材に、前日は「嘘をついた」と回答。「彼(大谷選手)は自分のギャンブルや借金、肩代わりしたことについて何も知らない」と答えた。さらに、大谷選手の代理人を務めるバーク・ブレトラー法律事務所も同日「翔平は大規模な窃盗の被害者」と主張するなど、肩代わり発言を否定している。

カートン氏はニューヨークポスト紙の取材に、大谷陣営は「元のストーリーを変更したことで、真の計算ミスを犯した」と指摘。ギャンブルの問題を抱えた友人を助けるという話は「非常に真実味」があったが、「お金を盗まれたと主張したことで、パンドラの箱を開けてしまった。人々は今やこの通訳の話を信頼すべきだと思っている」と語った。水原氏は「詐欺、窃盗、横領」の容疑者となり、大谷側は「友人を犯罪捜査の焦点に据えつけた」と述べ、今後は多くのことが明るみになるだろうと述べた。

カートン氏は、水原氏が野球賭博には手をつけていないと強調している点にも疑問を呈した。

過去にギャンブル依存症を経験した同氏は「病みつきのギャンブラーは、合理的ではない」と説明。「金銭的苦境にあり、そこから抜け出したいと考えているなら、自分が最もよく知るものに賭けるだろう」と述べ、水原氏の主張を鵜呑みにすることはできないと加えた。

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カートン氏はSNSで、大谷選手本人からブックメーカーに送金がされていることから、オーナーと選手が交わした包括的労働協約(CBA)に違反していると指摘し、「即時に出場停止」が必要だとも主張した。なお、この件については「野球以外」の賭けの場合は、CBAの規則違反に相当せず、コミッショナーの裁量に委ねられるという。

MLBも22日、この問題に関して「調査部門が正式に調査手続きを開始」したことを明らかにした