「まるでアポカリプス」ニューヨークがオレンジ色に

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7日、カナダで発生した山火事の煙が米北東部に流れ込んだことで、ニューヨーク市内も煙に包まれた。

米国立気象局がSNSに投稿したタイムラプス動画では、午前11時から午後2時の間、ロウアーマンハッタンが煙に包まれ、オレンジ色に変化する様子が確認できる。同局は高齢者や幼い子供など、汚染された大気に脆弱な人々は、屋外での活動を制限するよう注意を促した。

ニューヨークポスト紙によると、マンハッタンの大気質指標は通常100前後だが、7日午後には、484まで悪化した。大気質を観測するサイト(www.iqair.com)で、ニューヨーク市の7日午後の大気汚染のレベルは、インドのデリーを抜き、第1位となった。

あたり一面にやや焦げたような匂いが立ち込め、筆者の隣人は「まるでアポカリプスのようだ」とその様子を表現した。

SNSにはオレンジ色のモヤがかかったセントラルパークやタイムズスクエア、エンパイアステートビルの名所のほか、砂の惑星を舞台にしたSF映画「デューン」になぞらえたミームが投稿されている。

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エリック・アダムス市長は会見で「1960年代以来最悪」だと語った。8日の公立学校の授業は、リモート学習へと切り替えらえた。また、市民にはマスク40万枚が配布されたという。

Foxニュースの気象予報士によると、大気の汚染は2001年9月11日に起きた米同時多発テロ事件よりもさらに悪いものの、ツインタワーが倒壊した時の粉塵ほど有害ではないという。大気の状態は、7日夜から改善する予定。