ビンラディンの「アメリカへの手紙」SNSで拡散 英紙が削除へ

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米同時多発テロ事件の首謀者、オサマ・ビンラディン容疑者が作成した文書を読むように勧める投稿がSNSで拡散され、掲載元として引用された英紙ガーディアンが文書をサイトから取り下げた。

「アメリカへの手紙」と題された文書は事件翌年の2002年にインターネットに投稿されたもので、原文はアラビア語で記されていた。

テロの理由や要求など、3,000人の命を奪った攻撃を正当化しようとする内容が記されている。

ビンラディン容疑者は文中、イスラエルの建国に触れ、「建国と存続は最大の犯罪で、あなた方は犯罪者のリーダーだ」と主張。イスラエルに対する米国の支援、イスラム諸国における基地の展開や経済制裁を非難し、「抑圧された側は侵略に報いる権利がある」などと綴っている。さらに、市民に対する無差別攻撃の正当性について、選挙を通じて指導者を選び、税金で間接的に軍に資金を提供しているなどと説明。「アフガニスタンでわれわれを爆撃する航空機、パレスチナでわれわれの家を攻撃して破壊する戦車、アラビア湾で土地を占領する軍隊、パレスチナの封鎖を確実にする艦隊に資金を提供する税金を払っているのはアメリカ国民」「税金は、イスラエルがわれわれを攻撃し続け、われわれの土地に侵入するためにイスラエルに与えられている」などと記した。

このほか、ユダヤ人が米国の経済やメディアをコントロールしているといった反ユダヤ主義の陰謀論や、同性愛を拒否する内容もある。

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The Wrapは、TikTokでは、120万フォロワーを抱えるLynnette Adkinsが投稿したビデオをきっかけにトレンドに浮上したと報じている。同氏は「みんなが今やっていることをやめて、アメリカへの手紙を読んでほしい。私は今、生存の危機を経験しているような気がする」と呼びかけていた。

別のユーザーは、文書を読んだとした上で「人生をこれまでと同じように見ることはできない。この国を同じ目で見ることはできない」と投稿。そのほかにも「しばらく読んだ中で最もクレイジーだ。驚いたと言えないが、ショックを受けた」「実際のところぶっとんだ。テロリズムがアメリカ国民や一部の国家の多くの西側の住民にそうした考えとして売り込まれてきた」「9/11の行為は他国に失敗したわれわれの政府が作り上げただけだったことがはっきりした」など、さまざまな反応が投稿された。

X(旧ツイッター)でも#lettertoamericaとともに、文書のコピーやTikTok動画が多数出回っている。

デイリーメールによると、ガーディアンは取り下げの理由について「完全な文脈もなしにソーシャルメディアで広く共有された」たとし、「削除する代わりにその文脈を解説したニュース記事に読者を誘導することにした」と説明している。